第七話「情熱のカポエイラ」/サウダージ(ポルノグラフィティ)
プリンセス・アテナ
第七話「情熱のカポエイラ」/サウダージ(ポルノグラフィティ)
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第七話「情熱のカポエイラ」
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👑「次は4番のあなた、どうぞ!」
そう言われて前に進んだのは、青い髪をひっつめにしたボーイッシュな娘。
💰「あーーー………その、えっと」
👑「まずは自己紹介してもらえる?」
💰「いや、あの………
すみませんアテナ様!!帰らせてください!!」
身体が2つ折りになるかというくらいの勢いで頭を下げる姿に、どういうことなのかと視線を向けるアテナとセレネ、そして他の候補者たち。
👑「ちょ、ちょっと、頭を上げてちょうだい!」
🗡「いったいどうしたというの……?」
💰「イヤ、実は……その、あたし、アイドルだって知らなくて……アテナ様の親衛隊の募集だと思って応募してて」
👑「えっ?でもチラシにもちゃんとアイドルって……あなたたちもあのチラシを見て応募してくれたのよね?」
🔮「ええ、確かに姫様のアイドルグループの募集と……オマケで小さく「アテナ様のボディガードもできる方」って書いてありましたけど」
🗡「あーーーっ!」
👑「なによセレネ、大きな声出して!」
🗡「姫様、もしかしてアレじゃないですか⁉」
👑「アレ?」
🗡「城の者たちに見せるために作った偽物のチラシです!外に出すものとは逆に、親衛隊の募集っていう見出しを大きく書いてアイドルのことは隅にちいーーーーーさく書いたアレですよ!」
👑「ああっ、もしかして⁉」
🗡「あなた、そのチラシってどこで……?」
💰「えと、ここの城下町の傭兵ギルドで……」
🗡「やっぱり……傭兵ギルドに私達からは掲示を依頼していませんから、城の誰かがあれを持ち出して貼り出したんだわ」
👑「なーーーんて余計なことを!」
🗡「まあまあ姫様、持ち出した者はきっと厚意だったでしょうから……」
👑「なるほど、どーりでアイドルなんて縁のなさそうなムキムキ戦士たちが応募してきたわけだわ!」
💰「そういうわけなんでアテナ様、申し訳ないけど……」
👑「ちょっと待って!あなたがここにいるのは、私の中であなたにピンとくるところがあったからなのよ。話だけでも聞いてってくれない?」
💰「いや、でもあたしアイドルなんて……」
👑「私のボディガードのほうがメインでもいいのよ。普段は何を?」
💰「あたしはバウンティハンター(賞金稼ぎ)ギルドに所属してます。旅をしながら賞金首を追ってることが多いかな、あとは傭兵ギルドでフリーの依頼を受けたりとか、そんな感じ」
👑「ってことは、親衛隊に応募したのはお給料目当てかしら?」
💰「うっ、ま……まぁ、正直に言っちゃえばそう……かな……王宮に住み込みって書いてあったし……」
👑「なるほどね。だったら安心して!アイドルグループに入ってくれたみんなには城に部屋を用意するし、親衛隊としてのお給料も毎月定額で支払うわ。アイドルとして臨時収入があれば、それもみんなで山分けよ。それにもし公演やツアーで遠方に行くことがあれば、旅をしていたあなたの経験が役に立つ」
💰「条件面はかなり魅力的……」
👑「何よりあなた、スタイルがいいのよね!いまどきのアイドルグループには可愛い子ばっかりじゃなくて、かっこいいタイプも必要だわ!」
💰「ううーん……」
👑「それにほら、応募用紙にカポエイラができるって書いてあったじゃない!ダンスができるならもう完璧よ!」
💰「いや、でもカポエイラは半分格闘技みたいなものだし、第一アイドルに求められるダンスでは……」
👑「ねえねえ、ちょっと踊ってみて!」
💰「えっ、今!?」
助けを求めるように周りを見るが、セレネをはじめ周囲の者たちも期待を込めた目でこちらを見ている。
💰「あーっ、わかったよ!踊ればいいんだろ踊れば!」
観念して言うと、まず深く腰を落として左右にステップを踏み始めた。
リズムに弾みがついてきたところで、側転から後方への回し蹴りなど格闘技の技と、背中を床に着けて足の力で身体をぐるぐる回したり、片手で身体を支えてポーズをとったりといったブレイキンの技を組み合わせたようなキレのある力強いダンスを披露していく。
踊りが終わる頃には、周囲からは拍手喝采だ。
👑「素敵……素敵よ!素晴らしいわ‼」
💰「あ……ありがとう……」
踊り終えて、息を整えながら照れたように笑う。
👑「そんなかっこいいダンスを見せられたら、本格的にもうこんなチャンス逃がすわけにはいかないわ!
ねぇ、お願い!わたしのアイドルグループに入ってくれない?」
💰「はーっ………分かった、入るよ。あたしはエオス・ラードゥガ。どうぞよろしく」
👑「やったー!よろしくね、エオス!」
アテナに根負けしたエオスがようやく首を縦に振り、アテナとエオスはかたい握手を交した。
🗡「……面接というより勧誘でしたね……」
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Lyric
💰私は私と はぐれる訳にはいかないから
いつかまた逢いましょう その日までサヨナラ恋心よ
嘘をつくぐらいなら 何も話してくれなくていい
あなたは去っていくの それだけはわかっているから
見つめあった私は 可愛い女じゃなかったね
せめて最後は笑顔で飾らせて
涙が悲しみを溶かして 溢れるものだとしたら
その滴も もう一度飲みほしてしまいたい
凛とした痛み胸に 留まり続ける限り
あなたを忘れずにいられるでしょう
許してね恋心よ 甘い夢は波にさらわれたの
いつかまた逢いましょう その日までサヨナラ恋心よ
❥・・ ┈┈ ・・❥
【ヴォーカル】
💰エオス・ラードゥガ
ぴぃた±
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【伴奏】
らっちょ様
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TK-One様
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【テキスト】
あきなと。
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