【声劇団体Farbe】幸福の王子
みわたか
【声劇団体Farbe】幸福の王子
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王子→👑
ツバメ→🕊
👑「ツバメさん、ツバメさん、もう一晩泊まって僕の手伝いをして貰えないか。それであの婦人に剣のつかからルビーを取ってあげてくれないか。」
🕊「ここはとても寒い。ですが、もう一晩泊まっていきましょう。」
👑「ツバメさん、ツバメさん、あの若者に僕の瞳のサファイアを取ってあげてくれないか?」
🕊「私にはそんな事出来ません。あなたの目が見えなくなってしまう。」
👑「ツバメさん……ツバメさん……。どうか僕の命じたとおりにしてくれないか?」
(少し間を開けて)
🕊「彼は私に何度も語り掛けるのです。『ツバメさん、ツバメさん』と。自分の目が見えなくなっても、みすぼらしい姿になっても…。」
👑「僕はわかっていました。ツバメは冬を越すために暖かい地域へ渡ることも、そして、このツバメが渡り損ねたことも。」
(少し間を開けて)
🕊「これであなたの目は見えなくなりました。だから、ずっと…あなたと一緒にいることにします。」
(少し間を開けて)
🕊「もう冬が来てしまった。もうすぐ私は死ぬのでしょう。さようなら、愛する王子様」
👑「君は僕の唇にキスをして死んでしまった。僕の意識も段々と遠のいていく。『なんてみすぼらしい像なんだ』と誰かの声が聞こえたような気がした。」
#声劇団体Farbe #天乃屋台本
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