さよならを飲み込んで。 読んでみた
サクラチャン
さよならを飲み込んで。 読んでみた
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『おはよう』
朝起きたら、彼にメッセージを送る。
いつから続いている習慣かなんてもう覚えていない。
身の回りの嬉しいこと、悲しいこと、全部彼に報告をする。
聞いてほしい。話したい。
そう思いながらいつも通り、携帯と向き合ってメッセージを打つ。
本当は
声が聞きたい。君の話が聞きたい。君に、会いたい。
『おはよう』
このメッセージに既読が付かなくなったのはいつからだっけ。
わたしはまだ、君からの返事を待ってる。
君との思い出は新しくならない。抜け落ちるばかりだ。
それなのに、わたしは、
来るはずのない返事を待ってる。
『おはよう』って、いつかみたいに返ってくることを夢見てる。
わたしはまだ、君にさよならを言えない。
この街の何処にも君はいないけど、分かっているけど、それでも感じていたいんだ。
せめて、もう一度くらいは…。
今日もまた、さよならを飲み込んだ。
#声劇 #ひとり声劇
BGMの無い、音の無い世界感を空想しながら聞いていただきたい!!この語り部は何を伝えようとしているのか、どのような心情なのかもBGMがない所から考えていただけると面白いのではないでしょうか??
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