檻の中の花
雨占
檻の中の花
- 15
- 1
- 0
カンゴクと捕囚たち、看守と時の革命家のお話。
時が進むのを怖がる人をカンゴクはいつだって閉じ込めているんです。
捕囚『』
時の革命家「」
看守 記号なし
これは、僕と少しだけ特別なあの子の二人だけの秘密の記憶。
それは小さな街に現れた
人の時を食べるカンゴクと、ぼくたちの戦いのお話
時の流れはいつも変わりなくて
美しく咲けなかった花たちは地へ落ちた。
『誰にも見つけられることなどなく、死んでいくんだ。』
そうだね、ぼくらはずっとここにいたはずなのに…
美しい夜明けを見たことがないんだ。
『この気持ちは、誰も知らない。
どこにもいないんだ。』
そう言った子供がいた。
やるせなさが胸に溢れかえるようだ。
『誰か、迎えに来て…!暗いんだ、寒いんだ…。』
『生きているのに、死んでいるみたいなんだ…』
『凍えてしまうよ…ぼくも……ぼくだって…夜明けが見てみたいよ…』
あぁ、もうやめてくれ!苦しいよ。時は進むのに、花は朽ちるのに、どうしてぼくはここから動けないんだ。
「ほら、顔を上げて!大丈夫、君は誰かを閉じ込められてなんていない。君も美しい故郷へ歩いていける筈だ!だって君は自由だから!」
そうか、ぼくは最初から一人で歩む術を持っていたんだ。
あぁそうだね、朝日は既にやってきていたいたんだね。
#Expresser #雨占の台本 #声劇 #一人劇 #台本
コメント
まだコメントがありません