【朗読】この世界の匂いと味は
朗読:masumi BGM:Theo~Corriente de Agua ~
【朗読】この世界の匂いと味は
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ておさんの曲をお借りして、朗読。
筆先ちひろさんの詩です。
会えなくなった人への想い。
悲しく、虚しいなかに、自分は生きている、生きなければならないという気持ちが切ない詩です。
この世界の匂いと味は
頬を撫でる風が
甘酸っぱい桜の香りを運ぶこの頃
君はいかがお過ごしですか
こちらは相も変わらず生きております
私の意思とは関係なく
心臓は鼓動を続け
肺は酸素を吸い込みます
吸い込んだ酸素は
とても、とても味気ないです
味気ないではなく、味がしない
そうなってしまいそうで 本当は怖い
甘酸っぱい桜の香りも
わからなくなってしまいそうで
怖くて怖くてたまらない
私の心臓も、肺も、そして君も
相変わらず勝手だ
本当に本当に勝手だ
私を差し置いて生きろと言うのだから
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