【序章、ページを捲る。】
--PLANETA--
【序章、ページを捲る。】
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_____少年は、透き通るほどの薄い1ページを静かに捲った。
--PLANETA--
【序章、ページを捲る。】
昔、16歳になったら何がしたいかを
満天の星空の下で
友人と語り合ったことがある。
「おい」
「ふふ、なあに?シル」
「まだお前、16歳じゃないだろ」
「うん、そうだね」
「…まさか、俺より先に
宇宙に行こうなんて思ってないだろうな」
「はは、僕が宇宙に行くときは
シルも一緒だよ。だから…」
「プラネッタ、時間よ」
「……っ!
……はい、先生。」
今日、僕は___
誰かの子供になるはずだった。
わがままで
「お前には賛同できない。
俺は俺のやり方でやらせてもらう。」
不器用で
「あなたにはわからないだろうけれど、
私にはわかるの。」
臆病で
「ごめんね、大丈夫。
すぐに出ていくからきにせず続けて。」
子供のままだ。
「どうして蟻は踏んでも良いのに、
人は殺しちゃいけないのかな」
「…いいかい、僕らに可能性はない。
ここでしか生きれないんだ。
その小さな命が尽きるまで、ね。」
何重にも重なった記憶の破片は
蛇のように脳内で絡まり合う。
「プラネッタ…」
どうやら僕らは、世界が言うには
悪魔の子供らしい。
「先生、僕の居場所は、外にはないの?」
「あなたにとって、一番大切なことを見つけなさい」
「え…?」
「16歳になるまでにね。そしたらあなたは外でも幸せに暮らせる。」
「…16歳に、なるまでに___。」
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【あらすじ】
16歳になったら自立する。
孤児院「The childs cradle」には、そんな決まりが存在した。
14歳の少年「プラネッタ」は
ある日突然里親に引き取られることになるが、外の世界でタブーを犯し、
なんと一日で孤児院に返されてしまう。
落ち込むプラネッタを励ますのは
孤児院を1人で切り盛りする教会の聖女「シスター・メアリー」であった。
__これは、「普通」の人々とうまく馴染めない6人の子供が、先生の元で「正しい人間の在り方」を学ぶ物語。
#PLANETA
#創作
#声劇
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