【二人声劇】亡霊の呼び声(後編)【台本】
演者:A() B() BGM:1号 @synthesizer様 台本:アカガネ
【二人声劇】亡霊の呼び声(後編)【台本】
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探偵は犯人に辿り着くが調べれば調べる程に『不確実な犯行』であることに頭を悩ませる。
果たして犯人の真意とは……?
(※ミステリーとしては邪道な自分の好みを優先した台本です)
・前編はこちら→https://nana-music.com/sounds/056ed05f
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A「被害者の爪に土が入り込んでいた。
発作を起こす前、地面を掘っていたからだ」
B「地面を?」
A「亡霊を恐れた被害者が目指す先はどこか?
死体の在処だ」
B「……ああ、あいつ、そんな近くに居たのか」
A「きみの友人は登山仲間からいじめを受けていた。
そして一年前――」
B「はい、気付いた時にはすべて手遅れでした。
……探偵さん、今回の事件、私が犯人だととっくに気付いていたんですよね?」
A「物証はすぐに見付かった。しかし、事件の本質に気付いたのは先程だ。
きみは一年前の真実を追うと宣言し、探偵まで呼んだ。更に亡霊による怪奇現象を幾つも演出した」
A「すべては友人を殺した『被害者(はんにん)』を追い詰めるため」
B「……滑稽でしたよ、いじめていた相手に怯える姿は」
A「目的は殺害ではなかった
かつて、きみの友人が味わった長い苦しみの時間を与えること――」
B「はい、あなたの推理は間違っていません。
(深く息をつく)……ありがとうございます」
A「きみは……」
B「あなたのお陰で、ようやく、あいつを見付けられた。
あなたこそ名探偵です」
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〔背景設定〕
探偵は依頼を受けて山奥のペンションを訪れていた。
一年前、この場所で依頼主の登山仲間の一人が行方不明になった。
果たして何が起こったのか、その真実を解き明かすべく探偵は調査を行う。
そんな最中、ペンションに集まった登山仲間の一人が再び行方不明となってしまう。
捜索によってすぐに発見されたが既に死体となっていた。
死亡現場までは片道15分。しかし、30分以上ペンションを離れた者は存在しない。
被害者に外傷はなく、ポケットには一年前に行方不明になった仲間からの手紙が入っていた。
『許さない。生きてこの場所から帰さない』
探偵は亡霊の謎を解き明かすべく殺人事件の立証を試みる。
■A
調査依頼を受けた探偵。
冷静沈着で小さな違和感も見逃さない。
物証から犯人に辿り着くが、事件に違和感を抱いて調査を続ける。
■B
探偵に依頼を行った登山家。今回の事件の犯人。
一年前に行方不明になった登山仲間は親しい友人だった。
真実を調べるために当時の仲間と共に再びペンションを訪れた。
実は一年前に友人を殺した犯人を見付け出すために友人の亡霊を演じている。
■被害者
一年前にいじめていた『Bの友人』を登山中に殺してしまう(半分事故のようなもの)。
自分の犯行を隠すために死体を地面に埋めて隠した。
精神的に追い詰められると持病の発作が起きやすくなる。
※台本について※
・アドリブ、アレンジに関しては著しい台詞改変以外は特に問題ありません(口調、一人称、性別までお好みで改変してください)
・探偵Aは私の過去作『犯罪遊戯』の探偵と同じ台詞回しにしていますが同一人物かどうかは特に決めていません
・ゆっくり目に情緒を持たせて読むとちょうどいい時間になると思います
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