【和風台本】常磐と桜【4/9のひと台詞】

声【あなたの名前】＆言葉・音楽【匙】

限り有る時を生きる者 ご無沙汰しております。 桜を題材にした和風台本を書きました。 今回のBGMは自分で打ち込み、冬の終わり〜桜が散るまでを表現しようと努力しました。 ある青年に仕えてきた妖怪のお話しです。 ※ 男女の固定はありません ※ 台本の改変は不可です ※ カッコ内の数字は、通過残り時間の目安です (01:28) 其方(そなた)はいずれ、我(わ)が元を去る 左様に思えばこそ 我(われ)は其方に、付き従うことを決めたのだ しかし、人の生(しょう)がこれ程にも脆く(もろく) 虚しきものとはな (01:06) 「おまえは美しい、花の如く(ごとく)見飽きぬ」と かつて其方は申しておった だが、それは異(こと)なり 我は常磐(ときわ)の如き(ごとき)もの 咲かず、散らず、ただここに在り続ける (00:43) 命の美しさは、その終わりにこそ在ろう 斯様(かよう)に舞い散る桜の如く 故に(ゆえに) 美しきは、終わり有る其方だ しかし我は思う 其方は真(まこと)に、その命を咲いたのかと (00:20) 常磐の息吹(いぶき)を、其方に授けん 再び光の見える頃 それが、真(まこと)の春の訪れなり 〜物語補足〜 語り手は花のように美しく、冷酷な妖怪。一人の青年に興味を持ち、共に旅をする仲になった。しかし、彼はある春の日、戦で命を落としてしまう。妖怪は禁忌とされる妖術を用いて、彼の蘇生を試みるのだった。 常磐→とこいわ。岩のように永久不変なもの。 彼にはまだ成すべき事があると感じた妖怪は、その命を彼に受け渡し、自ら終わることを選んだ。 #考える僕_匙 #台本 #一人声劇 #声劇台本 #和風台本 #和風 #DTM