🐰声劇「君への遺書」その後(女性パート)
うさまる
🐰声劇「君への遺書」その後(女性パート)
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もし彼女がその手紙を読んでいたのなら彼女の未来は変わっていたのかな…
時間内に収めるのにちょっと早口になっちゃいました(>_<)
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「君への遺書」その後 台本
目が覚めると、私の身体は元気になっていた。
私は退院した。心臓を提供してくれた人がいたという。
でも、私の心は元気ではなかった。
君が突然、死んでしまったから。
私よりも軽い病だったのに、私の前から姿を消してしまった。
どうして...いなくなってしまったの?
私にとっては、君と過ごす時間「だけ」が幸せだった。
君のいない世界なんて...嫌だよ。
医者から一封の封筒を貰った。
臓器提供者からだという。
でもそんなものに興味はなかった。
死んでしまった君に「初恋」をしていたから。
私は今、ビルの屋上で群青色(ぐんじょういろ)の空を見上げている。
あそこに行けば...また君に会えるのだろうか。
君とまた、笑い合えるのだろうか。
君と過ごした日々を思い出すと、今でも胸が熱くなるのを感じる。
今行くよ、私の大好きな人。
そうして私は、屋上から身を投げ出した。
1度助けられた命を、自ら絶ったのだった。
ビルの階段にあるゴミ箱の中には、未開封の封筒がくしゃくしゃになって詰め込まれていた。
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