──ちゃんと応えてくれないとダメです。
叩く扉さえ行方不明、私は迷子。
あなたはどこに在るの?
応答がなければ広がるのは被害妄想ばかり。
焦る気持ちだけが電磁波を浴びて脈拍を詰めていく。
共有していたつもりのことが砂のように形をなくしていく。
受け止められない真実なら知りたくないなんて言いたくはない。
言いたくはないけど、それが二人の埒外にあるものならば。
そんな伝わらない常識なんて、と引き金に手をかける。
流布するものはきっと全て嘘。
ひっくりかえした歌を歌って叫んだ。
終わる終わらないだなんてスタートラインにも立たずに生意気なことを言う。
伸ばした手が闇に呑まれて見えなくなるなら、せめて声で。
あなたの声で、ちゃんと応えてくれないとダメです。
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