掛け合い台本『化かし化かされ』
『 狐 : ○○ 』「狸 : ゆきは」 台本:こだぬき
掛け合い台本『化かし化かされ』
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たぬたぬたぬたぬ。
「では、参る」
たぬき「」☞ゆきは
きつね『』☞
「今宵は月が綺麗だのぉ、なあ狐」
『言われずとも見えている。さっさと用件を言え 』
「なぁ、お前さんと出遭ってから幾年月、儂は散々忠告したはずだぞ。人間には関わるなと」
『ずっと見ているお主には分かっているはずではないのか? 人間とは面白みのある生き物だ。よい意味合いでな。そう易々と見放したものでもない』
「だから儂は心配しとる、お前さんじゃないぞ、人間の方をだ」
『なんだ、お主·····むかし人間と戯れたことでもあるのか? 』
「まあそんなものだろうの。ということで、だ。のぉ狐」
『やっと本題か·····まっこと前置きの長いこと』
「儂とお前さん、そろそろ決闘でもしようかのう」
『····ほう、お主そこまで人間を庇い建てするのか。見事に阿呆丸出じゃ、愉快愉快、くくく·····』
「いやぁ?お前さんにちょうど嫌気がさしてきただけでの」
『かか、笑わせてくれる。勝算あっての物言いだろうな』
「勿論な。お前さんなんぞ、うどんの添え物にしてやる」
『お主こそ、鍋にでも入っていればよい。·····では互いに化かし合いといこうか』
「おうさ」
『 「では、参る」 』
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