精霊と私【みりん】
NAZNA
精霊と私【みりん】
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緊急司令を受け、手練の兵士を派遣せよとの要請だったため、みりんが推薦された。キリエからしばらく離れた砂漠地帯。しかし、この土地に雨をもたらす術を得た者のおかげで土地は開拓され、大変潤っていた。昔は小さな小さな集落であったが今では街と承認され、街の発展に貢献した呪詛師が理事会員として働いている。
「遥々すいません!暑かったでしょう…どうかゆっくりお休みください。ヴァサのドライフルーツもご一緒に…疲労回復に良いと昔から食べられている物です」
簡易的なターバンを巻き、浅黒い肌に引き締まった表現。その佇まいは美青年と言ったところか…。理事会員は頭を下げると、冷たい飲み物と茶菓子を差し出した。椰子の実の一種だろう。オレンジ色のドライフルーツ、濃厚な甘味が疲れた体に染み渡った。
「さて…」
理事会員はゆっくり口を開いた。
「この地は火の眷属や太陽、焔の神々に加護されてきました。何千年と感謝と祈りを捧げできましたが、年々その影響は厳しくなり、我々は呪詛に頼って生活を続けました。この地に雨をもたらす事にも何度も祈りと交渉を続け、ここまで発展してきたのですが…」
窓に目線を移す。街の中央のオアシスがキラキラと光っている。
「水の眷属と炎の眷属でイザコザがあったらしく…この地域の守護神の一柱が怒りで難題を突き付けたのです『ここまで護ってきたのに、水に頼るなんて裏切り行為だ!しかし、この地のものにも情けはある…だから、我が眷属を見事打ち負かしてみろ。もし出来たなら、土地の水を干上がらせることは止めてやろう』と…」
とばっちりにも程があるが、試合はもう目前。みりんは炎の精霊と闘うこととなった…
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サラマンダーと試合をしてください。
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