セツナトリップ
Last Note. /キャプション:刹那
セツナトリップ
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#七色連歌 #ぼくらのイシ
石の能力が全てであるこの世界はどこか、何かがおかしいような、そんなもやもやが、あたしの胸にいつも燻っている。
それをふと思い出しては、悶々と考えるのだ。
あの時ズルをしたのはあたしであったはずなのに、透明な石だからと、身の程を弁えていないと責められてしまった。
先に石の力を使ってしまったのはあたしだったのに、ズルをしたのはあたしだったのに。
あの子の言い分は正しかったのではないのか。
あたしが、怒られるはずだったのでは?
いや、もう考えても仕方がないのだ。
運動神経と相性のいい石を持ったあたしは、きっと恵まれているのだろう。
友達も沢山いて、親も優しいし、あたしはきっと幸せものだ。
ありがちな悩み事や、かつてのいざこざなんかもあるけれど、それを見てるよりも前を、今を見ている方が、走っている方がよっぽど楽しい。
だからあたしは、前に、ただただ前に進むのだ。
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