声劇台本 〜見陰峠の戦 前夜〜
「」:○○様 『』:○○様 音:猫One様 物語:浮雲大海原
声劇台本 〜見陰峠の戦 前夜〜
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〜見陰峠の戦 前夜〜
「…御屋形様」
『戻ったか…長頼、どうであった?』
「はっ、臼杵軍七千、我が城、南から先頭を高嶋備前守盛綱が騎馬隊三百を率いております。」
『高嶋か…厄介だな。』
「丹波山街道を下り、日を跨がずに国境に差し掛かるかと。」
『…ふむ、調略にかかっている桑名、飛鳥井はどうなっている。』
「両名とも家名存続と、一族安堵を望んでおります。自らの事は何も。」
『…裏切るからには、己の命は無いと考えたか。使いを出せ、決して無下にはせぬ、必ずその心に報いると。』
「御意に、先陣は如何(いかが)致しましょう。先に決めた通り猪野貴利様で?」
『高嶋相手では拙い、見陰峠に百ほど潜ませる。そうだな…吉川右近に預け奇襲させる。如何だ?』
「…宜しいかと。しかし武勇に優れた臼杵の重臣高嶋、討ち取れましょうか?」
『後詰は俺が出る。』
「御身自ら!?」
『臼杵は高嶋を失えば弱る。俺が出れば士気が上がり、敵は焦る。そこで奴を落とせば、場は乱れよう。そこを抑える、決して抜かるな。』
「御身の心のままに。」
『全軍に伝えよ、準備に取り掛かる!…臼杵公延、手強いが喰えばでかい相手だ。こちらを侮ってる今が好機よ。ついて参れ長頼!!』
「はっ、御意に!」
終
長頼「ながより」
国境「くにざかい」
猪野「いの」
臼杵公延「うすききみのぶ」
備前守「びぜんのかみ」
如何「どう」
見陰峠「みかげとうげ」
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浮雲大海原と申します。
声劇の世界に、大河ドラマのような物語が少なく、望んでおりましたので猫One様の素晴らしい音楽をお借りして投稿をさせて頂きます。心よりありがとうございます。
どなた様も、ご自由にお楽しみくださればこれ幸いであります。
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