【声劇】雪夜の騎士【ソロプレイ語り部】

THE ORB OF VOID

自作声劇台本 ソロプレイ用です、語り部以外の声が入っています。 ＜語り部＞ 蒼褪めたような美しい銀の鎧を纏った騎士が ある日、城の宝物庫を破った。 現世総ての絶望さえ飲み干すという 真空の宝珠を求め。 ＜衛兵長＞ 雪の如くと称される清く気高き 貴殿が何故このような愚行を冒すか。 どうか剣を納められよ。今ならばまだ……。 ＜雪夜の騎士＞ 剣を抜き、私を止めてみせよ。 賽は投げられたのではない。 私がこの手で投げたのだ。 ＜語り部＞ 駆り立てたのは野心か、狂気か。 今となっては知る術もない。 ＜衛兵長＞ 聞きしに勝る武勇、 幾度となく耳にしていたが これ程とは……無念。 ＜語り部＞ 事の起こりははるか昔か つい昨日のことであったか それすらも定かではない。 ＜雪夜の騎士＞ これが……宝珠。 数多の屍の棺となりし この城を目覚めの贄と捧ぐ。 出でよ。 ＜語り部＞ しかし、平生の世は その日確かに紐解かれた。