【一人声劇】ハッピーエンドじゃなくても【台本】
朗読者【あると】
【一人声劇】ハッピーエンドじゃなくても【台本】
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寝起きで素敵な台本を見つけたので朗読させていただきました。
口が回ってない……。
『ただいま…、そんなにはしゃいで、どうかしたの?』
『うん、行ってきたよ…けど…』
『…ねえ、俺ってさ、』
『俺ってそんなに可哀想に見える?』
『…出版社の帰りに本屋に寄ったら
君の本が映画化だってポップが出てたよ
言ってくれないんだね、僕には
なんで?僕が売れない作家だから?
家賃も生活費も君に頼るヒモだから?』
『その本が出版された時もそう言ってたよね?
今や軽くはじめた君の方が売れてる!
かたや僕は今日だって、原稿をゴミ箱に捨てられた!
もう書かない!!僕には才能がない!!
小説なんて書かなきゃよかった!!』
(少しの沈黙)
『…っ!あ、ごめ、僕…その…』
『…別れるって、ちょっと、待ってよ!』
『僕は君が好きで…!
え、…「私といる時のアナタが嫌い」って
どういうこと?』
『分からないなら別れるって…
ちょっと、待って!待ってって!』
『知らなかったんだ』
『君の小説、僕を主人公にしてたなんて』
『売れてない、だけど夢を諦めない作家』
『今思えば、僕は君の才能に嫉妬ばかりして、君をみてなかった』
『それが、あの言葉の意味だったんだね』
『チケット、ありがとう』
『エンドロールまで観るから』
『それでまた書くから』
『絶対、書くから』
『今まで、ありがとう』
#声劇 #台本 #1人声劇 #mitagraph
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