現れた それは春の真っ最中
えも言えぬまま 輝いていた
どんな言葉も どんな手振りも
足りやしないみたいだ
その日から 僕の胸には嵐が
住み着いたまま 離れないんだ
人の声を借りた 蒼い眼の落雷だ
揺れながら踊る その髪の黒が
他のどれより 嫋やかでした
すっと消えそうな 真っ白い肌に
よく似合ってました
あなたには この世界の彩りが
どう見えるのか 知りたくて今
頬に手を伸ばした
壊れそうでただ怖かった
全ては あなたの思い通り
悲しくって散らばった 思いも全て
あなたがくれた プレゼント
ゆらゆら吹かれて 深い惑い
痛み 憂い 恋しい
言葉にするのも
形にするのも
そのどれもが覚束なくって
ただ目を見つめた
するとあなたは
ふっと優しく 笑ったんだ
嗄れた心も
さざめく秘密も
気がつけば 粉々になって
刹那の間に
痛みに似た恋が 体を走ったんだ
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