Attack it! 閑話
嵐
Attack it! 閑話
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ー TEMPEST 1.5話 ー
Attack it! スティンガー(cv.羽々)
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「そこの吸血鬼、殺すから止まれ〜」
「そんなこと言われて止まるわけないでしょうっ」
「君、『成りたて』だから、とくに危険なんだ。始末しなきゃ」
文字通り死ぬ気の追いかけっこを続けるヨシノ、ラムレットとギムレット。双子が顔色一つ変えず走り続ける一方、ヨシノの顔は土気色になってきていた。
「誰か、助けて下さいっ」
「案ずるな、少年。今助けてやる」
その時、メガネの少年と2人の間に、土埃が起きる。
そこから現れたのは、不敵な笑みを浮かべる青黒い髪の青年、スティンガーと、目のくりくりした金髪の少年、キールだ。
「吸血鬼自警団テンペスト、貴様ら…!」
苦虫を噛み潰したような顔で、双子のうちの1人が叫ぶ。
「お前らが殲滅しようとする限り、俺らテンペストが立ちふさがってやる!」
そう言って青年は地を駆け、双子へ金属バットを振りかざす。一方、少年は、メガネの少年に近寄り、傷に手をかざした。
「安心して、もう大丈夫だからね」
かすり傷はすぐに消え、自分が救われた事実に、ヨシノはへなへなと地面へ座り込んだ。
#ヴァンてん
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