輝血の果

ムゲ( )×ホウ( )

だから、名前が呼びたかったんだ。 ムゲ『』 《 》(エフェクト推奨) ホウ「」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー (ムゲ)知らない方がいい 無知ほど無垢なことはない 輝かなくとも 「枯れると腐るは同じなのか。ムゲ。」 『うーん。どちらも終わりであり、始まりであることは一緒だ。あとは君が知っていくよ。それから、私の名前を呼ぶのはやめなさい。』 「終わりで始まり？なんなのだそれは。ホウは知りたいのだ。なにもわからないから。ムゲ。」 『知りたいことがあるのはいいことだ。でも人っていうのは見て、聴いて、触れて、感じられる生き物なんだよ。そうやって大人になるんだ。』 「感じる…。花は枯れると苦しそうだ。ムゲ。」 『…君は優しい子になったね。ホウ。』 (ムゲ)どうか何も知らずに。 「…………！！！」 (ホウ)ある日ホウは知ったのだ 《知りたいことがあるのはいいことだ。》 ムゲは嘘をついた 《見て》 見える 《聴いて》 聴こえる 《触れて》 …… 《感じられる》 …あああああああ！！！ 「…ホウは知ったぞ。ムゲ。」 『その目…そうか。知ってしまったか。』 「名前を呼んでごめんね。ムゲ。」 『もういいんだよ。ほんとは嬉しかった。』 「ホウはホウを呼んでるだけでよかった…。教えてくれることだけでよかった…ホウは…」 『……泣かなくていいんだ。ホウ。私を呑みなさい。』 「うあぁあ……あぁ……！」 (ムゲ)知を得たその眼は 輝血のごとく残酷なほど美しかった。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 輝血(かがち) BGM/Luna 魔王魂 様より ありがとうございます。 #声劇 #台本 #二人声劇 #掛け合い