◆機械兵士と魔女◆ファンタジー声劇

台本ゆきだるま★魔女(kanon)◇機械兵士(音愛)

#二人声劇 #ファンタジー声劇 #声劇 ◆◆◆ ★「……おはよう」 ◇〈……戦闘機械兵士V5型。起動しました。主人(マスター)〉 ★「…私はマスターじゃない」 ◇〈わたしの起動には"鍵"が必要。わたしを目覚めさせたならば"鍵"を持つマスターと認識〉 ★「私は貴方の鍵を持ってる。けど、私は、貴方と…友達になりたいの」 ◇〈理解不能。わたしは戦闘機械兵士。そのようなことをお望みならば家庭用機械《ロゼ》をお勧めいたします。わたしの製造された目的は、人間を侵略する"魔女"の排除。〉 ★「貴方の眠ってる間に、戦争は終わったよ」 ◇〈ならば起動する意味がない〉 ★「あるよ。戦争は終わった。"魔女"が負けて、人間の勝ち。力を失った"魔女"は人間に逐われて今はさ迷って……いつかゴミみたいにどこかで死ぬ。そして要らなくなった機械兵士も、廃棄されていく。でも、私は死ぬ前にね、ひとつだけやりたいことがあるの」 ◇〈………やりたいこと？〉 ★「そう。誰かと友達になりたい。でも世界中どこを捜しても"魔女"の友達になりたい人なんかいない。だから……私と同じ、世界に要らなくなった貴方なら…友達になれると思ったの」 ◇〈……理解不能〉 ★「そうだね。でも、付き合って。貴方を廃棄される前に目覚めさせたお礼に」 ◇〈"鍵"を持つ者には逆らえない。マスター。貴女の望み通りに〉 ★「…ラディアンって呼んでほしいな。わたしは貴方をヴィゴって呼ぶよ」 ◇〈……。ラディアン〉 ★「ふふ、ありがとう。ヴィゴ」