玉手箱へ込めた想い
読み手: 台本:黒根ユウ
玉手箱へ込めた想い
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浦島太郎の昔話の乙姫からの視点で語っています。
コラボしていただければ嬉しいです。
少しゆっくりでも時間内に収まるはず・・・です。
(ここから本編)
だから開けてはいけないと忠告しました。
開けたら二度と会えないとも言ったのですよ。
今となっては、アナタは自分が誰かも分からない。
アナタの大切な人の元へはもう戻れない。
はるか未来に来てしまった?
本当にこんなウソを信じてしまうなんて。
戻したのはアナタの村と良く似た場所。
そして、アナタに時と場所を告げたのは私の従者。
帰る家は一つ山を超えた先にあったのですよ。
アナタが私との約束を守れば助けてあげたものを。
なのにアナタは箱を開けてしまいましたね。
ですが、約束を破るのは分かっていました。
ずっとここに居たいと言ったその口で、帰ると言い出すアナタなのだから。
その年老いた姿では、もう誰もアナタとは気づかない。
私の元を去ったアナタを私が許すと思いましたか?
全てを失うがいい。
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