【声劇】物ノ怪怪奇譚【台本】

●: ◯:

誰が云ったかも分からぬ話。 ***************** 【『俺』と友人】 ●「何時(いつ)、誰が云(い)ったかも分からぬ話」 ●「祖父が云っていた。森には物の怪が棲(す)んでいると」 ◯「其(それ)で？」 ●「俺は最初、あんたが其の物の怪だと思っていたんだ。然(しか)し、其(それ)を疑うにはあんたはどうも人間染(じ)みて居(い)る」 ●「然(しか)しどうも、あんたから人間じゃない匂いがする」 ●なぁ、あんた。物の怪に会ったことが ── 。 ─────── (01:00～) 【『俺』と物ノ怪 】 ◯「幼い頃に、森で迷(まよ)い子に為(な)った事が有(あ)ってね」 ◯「其(そ)の時に、助けてくれた子供が居た。年幅(としはば)は俺と同じ位で、猫のやうな(ような)目が印象的だった」 ◯「此(これ)は後から祖父に聞いた事だけれど、彼(あ)の森は『還(かえ)らずの森』と呼ばれて居てね」 ◯「何でも彼(あ)の森には、『物の怪』が棲(す)んでいると…」 ******************* とある場所で小説として投稿したものの一部を台本にしました。 思うままにどうぞ。