【声劇】 旅立の時 前編
台本「沙都琉」音楽「みわたか」主人公「OTこきあん」父「山ちゃん」
【声劇】 旅立の時 前編
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#声劇
設定。
コンビニすらない自然豊かな田舎に住む、父と娘。娘は夢実現のため遠い異国へと
旅立つ前日にいつも通りに父の散髪を行うのですが・・・・?
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セリフ
🔴OTこきあん 🔘山ちゃん
縁側で父の髪を切っていく。しゃきしゃきとハサミの音しか聞こえない。
時々くる、生ぬるい風が遠くのヒグラシの声を運んでくる。
静かな時間だけが過ぎていった。
父は村1番のハンサムだと言われたかった。髪型、服装、仕草。すべてそう。
中学校を出て、美容系に進んだ。すべて、父のために、だった。
父の髪は月に2度私が切る。母にさえ触らせなかった。というより触られたくなかった、
のかな?母、ごめんね。
いつもはとりとめない話が続く、散髪の時間。
話があっちこっちに飛ぶにぎやかな時間の
はずが今日は、ただ静かに時間が過ぎていくだけ。
でも、最初に口を開いたのは私の方だった。
🔴「明日、出発だよ。」
🔘「うん、行っておいで」
父は優しく返す。
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