とある箱の中の話
蝶々P
とある箱の中の話
- 81
- 1
- 1
声劇用の台本です
死にたいのに死ねない私と生きたいのに生きれない貴方。
遠く離れた私たちは如何して仲良くなってしまったんだろうね。
覚えてる?
酷く奇麗な白い箱の中で、私たちは出会った。
私たちで箱の中から抜け出そうって計画も立てたね。
花火の夜。結局叶わなかった一つの小さな脱走劇。とってもワクワクして楽しかったよ。
黄色くなった銀杏(いちょう)とそれに負けないぐらいキラキラと笑ってた貴方の顔も覚えてる。
降っては溶けていく雪を見ながら寒いねなんて屋上で笑いあった。
太陽のにおいが和やかで気持ちの良い春の日、貴方が語ってくれた夢。
それでも運命は残酷だ。時間は待ってくれない。否(いや)、そんなものじゃないのかもね。
きっとただの、神様の気まぐれだ。
貴方は天使に魅入られて、私は天に見放された。
また明日と言って眠った貴方はそのままなのに、私は頼りない幾重の線で生かされ続けている。
私はもう自分の意志であなたに会いに行くことすらままならないのに、なんでここに生きてるんだろう。
ねえ、あともう少しだけ待っててくれますか。
きっともうすぐ、自由になれる。あなたに会いに行けるから。
-----------------------------
解説のようなもの
筋肉がどんどん動かなくなる病気(ALS)にかかってしまった主人公は、原因不明の病気にかかった子と病院で仲良くなる
この時点で主人公は普通に歩けていた。相手も大丈夫だったが、念の為外出は禁止されていた。
花火大会の前日、相手の子は突然調子が崩れてしまい、少しずつ弱っていく。
主人公も主人公で次第に自由が効かなくなっていっており、春の時点では車椅子。
相手の子は原因不明な分治る見込みもなかったが、それでも諦めずに自分の昔からの夢を叶えたがっていた。
主人公は有名な難病ということもあり、全て諦めていたところに相手と会い、少しだけ希望が見えてきた矢先に相手の子が亡くなった。
今や主人公は布団から起き上がることすらままならないまで病気は進行してしまっていた。
きっともうすぐ死ぬのだろう。
でも、死ぬのは怖くない。
また貴方に会えるから。
待っていてね。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
初めて声劇の台本書かせて頂きました
心拍数使わせていただいた割にはあんまり歌詞の内容とあッてはないんですが…そこは気にしたら負けですよw
使ッていただく際,良ければコメント下さると嬉しいです
聞きに行かさせて頂きますッ!!!
#声劇 #台本 #声劇台本 #病院 #一人声劇
コメント
1件
- もぐ。お借りしました!