第1場A
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第1場A
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タレーラン
「ロラン夫人、如何なされた」
ロラン夫人
「何でもありませんわ。タレーラン猊下」
タレーラン
「国王裁判のことですかな」
ロラン夫人
「ええ、革命が起きて四年。貴族を倒し、教会を壊し、とうとう陛下の裁判に。もし処刑となれば」
タレーラン
「ヨーロッパ中が許さないでしょうな。議会はあなたの夫君たちジロンド派が大勢を占めておられる。そのような愚かな真似はすまい」
ロラン夫人
「けれど、陛下の有罪を叫ぶジャコバン派が勢いをつけていますわ」
タレーラン
「ジャコバン派など、ダントンはただ声がでかいだけ。デムーランは小心者…」
ロラン夫人
「ロベスピエール」
タレーラン
「ロベスピエール。あの男は危険だ。奴の語る理想は人の心を蝕む毒だ。現実というものがまるで見えていない」
ロラン夫人
「チェック」
タレーラン
「私は手元が見えていなかったようだ(笑)キングがポーンに取られるとは」
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