【一人用】ゼンマイ【声劇台本】
兎角ゆず
【一人用】ゼンマイ【声劇台本】
- 56
- 3
- 2
兎角です。
勢いで執筆。心を込めず楽しんでください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
暗い物置部屋。
物が散乱としていて埃っぽい。
このままだとドレスが汚れてしまう。
またマスターに迷惑をかけてしまう。
マスターはいつも私に優しかった。
私の片足が野犬に噛まれて、千切られて歩けなくても、私の両腕が近所の子供たちにもがれて、料理が作れなくても。
マスターは私のそばにいてくれた。
私の背中のゼンマイを巻いてくれた。
マスターは私をお姫様抱っこで此処まで運んでくれた。
あの時なんて言ったんだっけ?
「ごめん」だったかな?
「ありがとう」だったかな?
ねえマスター。そろそろゼンマイが切れてしまうの。
また私の背中に巻いて欲しいの。
ねえマスター。そこにいるのに何で話しかけてくれないの?
何でずっと首に糸を巻いてるの?
糸に繋がられて宙ぶらりん。まるで昔の人形みたい。
ねえ、マス…ター。
おや……すみ…な…さ
コメント
2件
- 吟台本読ませていただきました。マスター…( ;∀;)
- 空涙兎(そると)フォローありがとうございます(*^^*) フォロバ失礼しますm(_ _)m