【声劇】いつかの手紙
声劇
【声劇】いつかの手紙
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いつかの話。
僕が死んで、
君が世界に残って、
そんなもしもの話。
僕は静かに息を引き取って、
君は僕を呼んでくれたら、
もう何も要らないね。
それだけでいいよ。
僕は何もあげられないのに、
君は困るくらいの愛をくれて。
本当に迷惑な人だ。
だから、もう良い。
必要ないんだ。
握りしめた記憶が崩れ落ちて、
真っ白になって。
それでも、
最後に名前を呼ぶ声が聞こえたら。もう、それでいい。
なのにね。
それなのに、まだ怖い。
地面に足をつけて、
立っているのが、
ただ怖い。
だってそうでしょ?
もしも、いつかの話。
君が僕で僕が君なら、
耐えられないよ。
君のいない世界になんて、
立っていられないよ。
でも、これは僕が僕で君が君である。
当たり前の話。
だから許してね。
これは、
僕が伝えられなくなるだろう、
いつかの手紙。
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