【リクエスト台本】はじまりはじまり
台本:花猫 役者:
【リクエスト台本】はじまりはじまり
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突然ですが、質問です。
‘’超能力”と言われて
貴方が思いつくのは何ですか?
‘’テレパシー”、‘’サイコキネシス”、‘’テレポート”
‘’パイロキネシス”、‘’未来予知”、‘’透視”、
‘’サイコメトリー”、‘’念写”……
まぁ、そんなところですかね。
実を言うと、私はそれらが使えたんです。
え?いやいや嘘じゃありませんよ。
と言っても、昔の話なんですけどね。
だから、嘘じゃないですってば。
私はそれらを捨てたんです。
は?なんで捨てたかって?
そんなの私の勝手でしょう?
兎に角、私はある一つの能力以外を捨てたんです。
これから話すのはその私が唯一残した能力のことです。
その能力とは‘’自分が作った物語の世界に行ける”
所謂2次元トリップって奴ですね。
ただし、行けるのはあくまで
自分が作った物語に限ります。
やったこともやろうとも思いませんが
もし他の作品に入ったら、多分、
二度と戻ってくることはできないでしょうね。
この能力は「はじまりはじまり」と言って、
入りたい物語の冒頭の一文を読むと中に入り
「めでたしめでたし」というと戻ります。
物語の世界にいる間は
私の存在は現実の世界には忘れられており、
いなくなっても騒ぎは起きませんから、
どれだけいても大丈夫なんです!
勿論、現実の世界に戻れば元通りですよ。
ね、素敵な能力でしょ?
さて、前置きが長くなってしまいましたが、
つまり、私が言いたいことはですね、
この能力は私だけが使えて、
ここは私だけが楽しめる世界の筈でした。
……貴方はどうやってここに来たんですか?
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コミュ仲間の蛇の目さんからのリクエスト台本です。
テーマは【死】、女性、男性、中性で三本。
今回は中性の【死】です。
ぱっと読んだだけでは、
テーマである【死】とは結びつかないので
以下、解説(という名の言い訳)です。
演じる上での参考にどうぞ。
このお話は主人公が超能力者で
自分の超能力について聞き手に紹介している話ではありません。
主人公は聞き手であり、
超能力者が作った物語の世界に迷い込んでしまう話です。
主人公はその世界で初めてであった人、超能力者に
「気がついたら、ここにいたのですが、ここはどこですか?」
と尋ねます。その質問の答えが上の超能力者の語りです。
そして、肝心のテーマである【死】との結び付きですが、
超能力者は自分が作った物語以外の世界に入ったら
二度と戻ってくることはできないだろうと言っています。
そして聞き手が迷い込んだのは超能力者が作った物語の世界。
自分が作った物語以外の世界です。
ということは、聞き手はその世界から帰ることはできません。
帰ることが出来ない=現実の世界から存在を永久に忘れられる
それがなんだと思うかも知れませんが、
人が本当に死ぬのは命が終わった時ではなく、
全員から存在を忘れられた時だという説があります。
つまり、主人公は別世界では生きていますが、
現実の世界では存在を忘れられているので、
それは死んだも当然。
これが、テーマの【死】と繋がるという訳です。
ちょっとしたホラーですね……( ̄▽ ̄;)
以上、長々とさせて頂きましたが、
解説(という名の言い訳)でした!
この台本は少し早口で言わないと
間に合わないかもしれないです( ̄▽ ̄;)
もし、ここ減らしても良さそうだなと思ったら
アレンジ、アドリブOKなので、
減らしちゃって大丈夫です。
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コメント
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- ありあ@See ya!お借りいたしました! 楽しかったです!!