【声劇】サイハテのパレード
月猫
【声劇】サイハテのパレード
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久しぶりなんでできてるかわからないですが、楽しかったです
もしかして読み方間違えたかもしれないけどきっと気の所為(ごめんなさ
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叩かれる扉の音。
それを無視して僕は窓枠に足をかける。
これでやっと君に、追いつけた気がしたんだ。
「『サイハテのパレード』」
『人生の終わりに一度だけ、アナタの望みを叶えてあげる』
少年は、真っ直ぐに僕を指さして笑った。
目前に広がるテーマパーク。
その中を年相応に駆け回っていた子供は、僕を見つけると丁寧な所作(ショサ)で頭を下げた。
『ようこそ、サイハテのパレードへ!』
「…パレード?」
『僕は…、ううん!僕達は、アナタをずっと待っていたんだよ』
『レッツ! ショー タイム!』
「僕の望みは、いつだって一つだけなのに!
どうして…ここは、人生の最後に願いをなんでも叶えてくれるんだろ!?」
『アナタはここに留まるべきじゃないんだ。
そんなことしても、……彼女は喜ばないよ』
「どうして、お前がそんなこと!」
『だって僕はっ!…君の罪だから』
目を醒ました白い天井と消毒の匂い。
掠れた声で鼻を啜る音を辿ると、彼女は俯いていた。
「ごめん」
『…許さないんだから、絶対に』
耳の奥に響くパレードの音が、少しずつ融けるのを感じた。
「さようなら、サイハテのパレード」
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#声劇 #声劇台本 #拍手します #拍手返します #誰かこの手を掴んで離さないで
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