[声劇台本] ティンカーベル現象
台本:理系ツチノコ
[声劇台本] ティンカーベル現象
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#声劇台本 #ホラー声劇
信じる心が欲しい幽霊のお話です。
[開始]
少年:確か噂じゃこのトイレで出るって……うわ
っ!!
幽霊:なによ、自分から近づいておいて……こっち
は今、それどころじゃないのよ。
少年:あ、そう……じゃなくて、なんでちょっと消
えかかってるのさ?塩でも撒かれた?
幽霊:そんなんじゃないわよ。…君さ、ティンカ
ーベルって、知ってる?
少年:ああ、「ピーターパン」に出てくる妖精?
幽霊:そう。あれって、人間に信じてもらえない
と消えちゃうでしょ?私も同じなのよ。
少年:幽霊と妖精が同じシステムって、それどう
なのさ?
幽霊:とにかく、誰かに信じてもらえないと消え
ちゃうの!お願い、君、「幽霊はいる」っ
て、心のなかで強く念じて!
少年:まあ、別に良いけど。うーん、幽霊はいる
幽霊はいる………でも、これが正しかったら
科学はどうなっちゃうんだろう?
間
幽霊:ありがとう!おかげで消えずに済んだよ!
少年:そりゃあ、どういたしまして。さて、じゃ
あ僕はもう帰るね。
幽霊:え?あなたここの地縛霊じゃない。
少年:は?いや普通に人間だよ。
幽霊:いやいや、君3年前の運動会のとき心臓麻
痺おこして死んじゃったじゃない。
少年:いやでもあのあとAEDで…
幽霊:AED?それ空想の世界の話でしょ?なに言っ
てるのよ。
少年:え?そんなはず…そうだ、そうだよね。僕、
なに考えてたんだろう。
幽霊:オカルト雑誌の読みすぎよ。そりゃ科学が
あったらなあって妄想することはあるけれ
ど、現実との区別はつけないと。
少年:アハハ、確かに。夢ではあるけど、科学な
んてあるはずないもんね。
両者:アハハハハハハ
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