【一人声劇・朗読】小鳥の行方〜響の館〜【台本】
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【一人声劇・朗読】小鳥の行方〜響の館〜【台本】
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あなたにとって幸せとは何かしら。
あなたに問いを投げ掛けます。
タロウさんにBGMをあててもらいました。
口調の改変等はご自由にどうぞ。
響の館
https://nana-music.com/playlists/2737303/
「小鳥の行方」
作:清水 雨夏
音:タロウ
以下本文。
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こんなお話を知っているかしら。
あるところに一羽の小鳥が飼われていたの。
その小鳥はたいそう大事にされていて、鳥籠から決して外には出されなかったんですって。
でも、彼女は満足だった。
窓際から見える青い空、そこを羽ばたく楽しげな番(つがい)の鳥たち。
ああ、自分はああして飛ぶこともなくここで一生を終えるんだろうな。
ちょっとの憧れを覚えながら、鎖に繋がれた足を見て、それでも彼女は幸せだった。
だって、ご飯に困ることはないし、飼い主さんは本当に可愛がってくれたんですもの。
でも、彼女は恋をしたの。
あるとき窓枠に止まった自分より大きな鳥にね。
彼は、一緒に飛ばないか、と誘った。
彼女は思った。
あなたと一緒に飛べるならーー
そんな逢瀬(おうせ)がしばらく続いて、その日、窓枠に止まった彼は黒い鳥だった。
そして、こう言った。
一緒に飛ばないか、と。
そして、後にはただ2つの血痕が残されていたそうよ。
お話はここで終わり。
彼女が何を選択して、何処に行ったのか。
あなたはどう思うかしら。
さあ、この欠片もあげるわ。
また来てちょうだいね。
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