【声劇台本】さあ、わたしを喰らいなさい。
朗読:野良猫 台本:ちょこれーら 伴奏:桜鬼
【声劇台本】さあ、わたしを喰らいなさい。
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何度も何度も取り直しして、頑張った結果こんな感じになってしまいました…
言えてないところやイントネーションとかが、変になってしまったりしてますが、精一杯演じました!!(*•̀ᴗ•́*)و ̑̑
――これは、エゴだ。
あの人のことが、かわいそうで、かわいそうで、かわいそうで。
喘ぎ苦しむ姿があまりに痛々しすぎて、だから、わたしは手を差し伸べたのだ。
……いや、手を差し伸べたなんていうのは所詮偽善だ。
だからやはりこれは身勝手なエゴなのだろう。
かわいそうで、痛くて、つらくて、とてもじゃないけれど、見ていられないからわたしは博打をしたのだ。
彼に、そしてわたし自身に。
――わたしは、飢えに苦しむ彼にそっと己の首を差し出す。
迷うことのない微笑みと共に。
私はこの瞬間のことを、生涯忘れることはないだろう。
彼の牙が私の首筋に食い込んでいく感触を。
少しの高揚感と陶酔感と狂気を飲み込んで――
わたしは、人間(ひと)であることを捨てる事で、あなたを愛しているのだと身をもって証明できるのだ。
こんなにも満ち足りた感情は、きっとこの瞬間以外には味わえない。
わたしは、多幸感に包まれながらまたゆっくり微笑む。
#吸血鬼 #ハロウィン #切ない系 #悲恋 #ちょこれーらの台本
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