詩『涙の味のりんごジュース』
作:はつか
詩『涙の味のりんごジュース』
- 0
- 0
- 0
初恋をりんごに例えるなんて
ありきたりだけど
春の小川をオフィーリアに例えて
なんてロマンチックなの?
「ハムレット」の話をするたびに
その話したけどさ
いつもちぐはくな作り話だって
全く気づいてないよね?
その話を最後にしたの
いったいいつだったかしら?
孫の話をすることが多くなったさ
二人しか知らないランドセルの色で
笑顔になったのが最期の会話
それからは首を横にふるだけ
冷蔵庫に保管されたあなたの名前入りの
りんごジュースは涙の味がするだろう
最期に「りんご食べたい」って言ったのに
ジュースに化かしてごめんね
でもさ娘に飲ませてもらって
まんざらでもなかったんじゃないのかな?
コメント
まだコメントがありません