親水公園
倉田京
親水公園
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飛行機雲を
ひさびさに見た気がした
黒い海鳥
名前をつける暇もなく
違う橋から
橋へと通り過ぎる人
湿った残像
足音 響くはずもなく
舟が通る
重なりあった波が足元に
寄せて消える
アメリカ産の岩が
それを聞く
魚が跳ねた
時間の端っこ
川から流れついた歌
遠い国から
国へと通りすぎる人
舟が通る
重なりあった波が錆びついた
機械たちに
おやすみの信号を
投げかける
言葉はなぜか
埋め立てられた
海みたいだ
魚が跳ねた
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