【二人声劇】なぁ、ハル【台本】

亮二【】×春乃【】

1度だけ、母に会ってみたい。 それが、俺の願いだった。 【ピアノ入り】 「うわっ、ここ、どこ…？あれ？ なんか、うちの庭によく似て…」 『ねえ君、何してるの…？』 「え…?」 『どこからきたの？ ここ、わたしのおうちだよ…？まさか…』 「ちがうちがう！ 俺はさっきまで自分ちの庭にいて、えっと、」 キョトンとする瞳は さっきまで眺めていたアルバムのなかの母に、とてもよく似ていた まさか、と思った 「俺、亮二。瀬川亮二、です」 『…安藤春乃。だ、けど』 俺の母の旧姓は安藤だった。 元いた場所へ帰る方法がわからない俺を慰めてくれたのは、春乃だった 「ハルにはわかんねえよ！俺の気持ち！」 『わかんないよ！でもなんでか放っておけないの！』 泣きじゃくる俺を撫でる小さな手の感触は、 まるで母親のそれで。 「なぁハル」 『ん？』 「おまえ、将来後悔するかもしれない。 でもな、おまえはしあわせになれるよ。 俺が保証する」 『…そうだと、いいな』 笑った顔がぼんやり覚えてるあの人そっくりで、 また泣けてきて 泣き疲れた俺の頭をずっと撫でてくれたのは、 たぶん、俺の母さんだった 「なぁ、ハル」 「ありがとう」 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ 【設定】 瀬川亮二… 大掃除の際、離婚した母の写真を眺めていたらその中へ入ってしまった青年 春乃が母だと気づいて、戸惑い、そして感謝の思いをつげた 安藤春乃… 突然庭にやったきた青年を他人とは思えず家にあげてしまう。段々と亮二の正体に気付くも知らないふりをしていた 最近男女ものの台本を書いていないなと思い、つらつらと書き連ねてみました。 ところがこれ、恐ろしく間が取りづらい(笑) 詰め込みすぎましたね、ごめんなさい それでもいいよ、って方だけコラボよろしくお願いします ご使用の際は一言コメントをいただけると幸いです #声劇 #台本 #2人声劇 #掛け合い #mitagraph 使用させていただいた音源 魔王魂様よりセピアの風