【声劇台本】月の浮かぶ朝

演者様のお名前 ｢｣×『』

朝が漏れ光る空に桜吹雪が重なって そうして日が昇りきったら、僕らは ＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ｢月が綺麗ですね。｣ 『空は白んで朝焼けも良いところ、 今この台詞を吐くなんて なかなか頭がおかしくてよ。』 ｢その通りですね。 まあでも、この薄い月も儚げで風流でしょう｣ 『貴方みんな風流で済ますんですもの、 育ちが悪い殿方って嫌ね。 貴方とこうして朝を迎えるくらいなら 私、死んでも良いわ。』 ｢お嬢様は気難しくていらっしゃる。 どうしてそう可憐なお声で 嫌味ばかりを飛ばされるのか。 僕のような者にはまったく 高尚すぎて理解ができませんね。｣ 『貴方の貧相な頭じゃ無理もないわ。 けれど、もう貴方と影を並べることも ないと思えば 気分が晴れるわ。』 ｢僕もです。 風に遊ぶ柔らかな髪も、 その澄んだ瞳ともおさらばですね。｣ 『骨ばった温かい手で触れられることも、 にこにこと緩む そのだらしない口も 二度と見なくて済むのね。』 ｢もうすぐ朝です、 …………今日は本当に月が綺麗だ｣ 『…死にたくなるくらい、綺麗ね。』 ｢僕やっぱり、｣ 『(遮って)でも、ずっと前から月は綺麗よ』 ｢…そうですね、そして今日も 綺麗です。 ずっとずっと、綺麗でしょうね。｣ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ (以下とにかく語ります) 月が綺麗ですね からの派生って有名ですよね わたしは漱石そんなに詳しくないので ガバガバでも許してください() 今回は｢わたし死んでもいいわ｣ をお返事に選びました。これも特に有名ですよね。 でもこれ実際に漱石が言ったかは定かではないし、 返事は二葉亭四迷の言葉です。 (ここまでとにかくどうでもいい) このお話は そんなにストレートに愛を囁けなかった 時代を意識しております。 『勝気な上流階級のお嬢様』 と、｢成り上がり中流階級の青年｣です。 愛し合った次の朝、もう二度と会えない別れの朝 分別のある2人は愛してるだなんて言わないし、 駆け落ちなんて馬鹿はしないし けどもどかしくて 息苦しくて、 うっすらと消えかかる朝の月を見ては 互いに甘く棘をぶつけ合って誤魔化すのです。 ちなみに逆も萌えるので、 チャレンジしたい方は頑張って 口調改変に励んでください() りゐさんの音が好きです 曲が好きです インスピレーションがもりもり湧きます。 ということで今回も、 #四ノ宮りゐオリジナル お借りしました。 #声劇台本 #声劇 #掛け合い #卯木の台本 続編が出せました↓ https://nana-music.com/sounds/038c2587/