【考察】エルの楽園-sideE
Sound Horizon
【考察】エルの楽園-sideE
- 65
- 7
- 0
【仮面の男の正体】
過去の考察
el(エル)の語源と堕天使ルシフェル
https://nana-music.com/sounds/0327cc11/
Elysionは七つの大罪を描いたアルバム
https://nana-music.com/sounds/03285ed5
実はデビルマンへのオマージュだったSacrifice
https://nana-music.com/sounds/033052bf/
前回までの考察で
エリュシオンというアルバムは
「堕天」をテーマにした、
七つの大罪を土台としたストーリーで有ることを書き記しました。
※過去録参照
ラプンツェルの単語からelを引き、
引いたelをおなかに宿すことで
ラフレンツェという単語になるので
やはりエルの母はラフレンツェなのだろうという仮定をしたところで今日は父親について。
仮にエルの母親がラフレンツェなのだとしたら、
父親は哀しい眼をした竪琴の弾き手オルフェウスでしょうか。
北欧神話におけるオルフェウスは、死んでしまった妻エウリュディケに会うために、
冥界の門をこじ開け、
自ら赴き、妻を連れ帰ろうと奔走しますが失敗してしまいます。
この話を当てはめるとするなら、
彼は死んだ妻に会いたいがために
冥界の門の番人であったラフレンツェに近づき、
ラフレンツェの好意を利用して、
純潔の誓いを破らせ、
冥界の門を無理やり開かせたのではないか、と。
しかし、ラフレンツェは気が付いてしまう。
『騙された』と。
その悲しみと怒りから紬がれたのが
『残酷な呪い』ではないか、と。
「近づいてくる足音…やがてオルフェウスが…」以降の語りはその事を指しているのでないかと。
彼女が唄った『残酷な呪い』とは
『現世への呪縛』だと推測します。
ラフレンツェはどうしても現世に彼を繋ぎ止めておきたかったのでしょう。
呪いで現世に彼をつなぎ止めておけば、
肉体は死んでも、
魂は二度と冥界へくことは叶わなくなる。
つまり、彼はたとえ死んでも、死後に愛する妻に会うことは永遠に出来なくなってしまった訳です。
これが、ラフレンツェが彼への『裏切りの代償として歌った残酷な呪い』の正体だと推測します。
もう、自分が死んでも冥界へ行く事は叶わないのです。
それだけラフレンツェは彼を現世につなぎ止めておきたかったのでしょうね。
オルフェウスの自業自得でしょうか。
そしてここから更に酷いことに。
(推測です)
しかし彼は気がついてしまったのではないでしょうか。
「もう一度冥界の門を開かせる方法」に。
そう、それこそが天界への翼『エル』の存在。
ラフレンツェの死後
彼はずっと一人エルを育て続けたのは、
彼女への親としての愛情からではなく、
『もう一度冥界の門を開かせるため』
その為に彼女を隔離し、
人目に触れさせず。
純血の決壊を自分以外に破らせない為
もう一度、その手で冥界の門をこじ開ける為に
森の廃屋でひっそりとエル育て続けたのではないか、と。
そういう意味での『鍵』なのですね。
『私は、彼女を愛することはないだろう。しかし私にとって彼女という存在は特別な意味を孕んでいる』と言っているのはこの為でしょうか。
「白い大地に紅い雫で 描かれた軌跡 罪の道しるべ」
は言わずもがな、
「廻るように浮かんで来る 愛しい笑顔 すぐそこに」はエルの事ではなくエウリュディケの事で
「夢幻の果てに手を伸ばすように 扉に手をかけた」の夢幻とはエウリュディケのいる冥界の事を指しているのだと推測できます。
「少女が小さく咳をする度 胸の痛みが春を遠ざける」は、エルが病弱である事と彼女の命が潰えてしまうと2度と冥界の門を開く事ができなくなるのではという意味が隠されているのでしょう。
さて、ここで話をelに戻します。
el とは、神の御使であることを示す表記です。
七つの大罪で当てはまる天秤の罪は「傲慢」。
傲慢を司る悪魔とは実はルシファーです。
元々天使であったLuciferルシフェルが神に背き、elの表記を奪われ堕天してルシファーと名乗る事になった彼ですが、
オルフェウスも同じように、己の存在を隠し、仮面を付け、文字通り「悪魔に魂を売り渡すかのように」悪事の限りを尽くします。
それは、エルを死なせない為。
「金になる事ならなんでもやった」のは自分がもう一度冥界へ降り立つ為。
エルに冥界への扉を開かせる為。
全てはラフレンツェへの愛でも愛する娘を守る為でもなく、
「エウリュディケにもう一度逢うため、冥界の門をもう一度開かせる為」だったのではないかと。
志半ばで彼は息絶えてしまう訳ですが。
文字通り「残念だったねぇ」としか言いようかありません。
もし、オルフェウスが別名を名乗るとしたらLucifの英語人名でコードネーム「ルシウス」とでも名乗るのでしょうねー、なんて(笑)
( ´-ω-)
彼は死後、ラフレンツェの呪いにより
魂が永遠に現世に繋ぎ止められることとなります。
彼がもとめるエル elというのは剥奪された天界への翼。なぜなら彼はルシファーを基にした存在
失くした翼を取り戻すかのように。探している者達を、el(達)『el'sエリス』と呼称しているのだと思います。
しかし、彼はエリスを探せど探せど、行きたいはずの場所へは行けないのです。
延々と翼(エリス)を探し続け、沢山の『罪人』たちを引き連れて、結果それがパレードとなって、永久に地を歩いていく他に無いのだと思います。
過去の考察も合わせてどうぞ(๑´ω`๑)
ラフレンツェの正体
https://nana-music.com/sounds/0327cc11/
Elysionの全体像
https://nana-music.com/sounds/03285ed5
サクリファイスの謎
https://nana-music.com/sounds/033052bf/
#がっかりホライズン #考察
コラボ募集中一覧はコチラ↓
https://nana-music.com/sounds/0338a930/
コメント
まだコメントがありません