声劇台本『黒い雨と、小説家』
台本:あんとにうす 読み手:あなた
声劇台本『黒い雨と、小説家』
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ふとした思いつきで、台本を書いてみました。
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以下台本↓
文字は豪雨となる。黒い雨だ。
頭上にざあざあ降ってきて、傘でもささなければ、少し痛い。
しかし時折、そのバリアをも通り抜け、脳内に、そして身体全体に染み渡っていくものがある。
墨に溶解したそれらは、神経を伝い、やがて、手へと届く。その手は、使い慣れた筆を持ち、原稿用紙に黒を滲ませる。雪の積もる景色を横目に、黒字の文を仕立てあげる。
すると、それは文学となり、人の心を満たしゆく。
雨だけではない、日にも風にも、芽にも木にも、はたまた、人にもなって文字は襲ってくる。
別段彼らに対する畏怖はない。興味はあっても恐怖はない。きっと僕らは、自然と対話し、媒介としながら文章を書き続けるしかないのだろう。そう思うだけだ。そう綴るだけだ。
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コメント
2件
- あんとにうす
- たかちん台本お借りしましたー。