【声劇台本】神様と僕の約束
寝狐
【声劇台本】神様と僕の約束
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コラボ用台本です。
内容に大幅な変更がなければ、アドリブや台詞の改変などはお好きになさっていただいて結構でございます。
【登場人物】
花(ハナ):黒猫
陽太(ヨウタ):青年
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花:けたたましい急ブレーキの音がして、気づいたら僕は雲の上にいた。雲の上には神様がいて、ひとつだけ願いを叶えてくれるという。だから僕はお願いした。人間にしてくださいと。いいよと神様は言った。ただ1つの条件を添えて。
花「こんにちは陽太!」
陽太「こんにちは…って、え?…誰?」
花「はなこっていいます。おじゃまします!」
陽太「はなこって…え、誰?ちょ、勝手に家に上がるなよっ!」
陽太:彼女は突然やって来た。ふてぶてしく俺の家に上がり込み、冷蔵庫をあさり、ソファでくつろぎ、戸惑う俺を他所(よそ)に無邪気にはしゃぐ。どこの誰だか知らないけれど、人懐こい彼女に惹かれるまでに時間はかからなかった。
花「ねぇ陽太。陽太が好きだ」
陽太「はっ…!?や、俺だってす…すき…」
花「本当かっ!?嬉しいぞっ!すーっごく嬉しいぞっ!」
花:幸せだった。でも反対に焦燥感が日々募る。僕が僕であることを、陽太に知って欲しくなって、とうとう僕はあの約束を守り切れなくなった。
陽太「なぁはなこ、これ見て。かわいい猫だろ?昔うちにいてな、」
花「……」
陽太「どうした?猫は嫌いか?」
花「あのね、陽太…実は僕は…」
陽太:どこかで、美しい声を聞いた気がした。けれどそれは小さくなって、やがて聞き取ることも困難になる。そこでハっと目を覚ました。
陽太「あ…れ…?俺、寝てたのか…?」
花:陽太の記憶に僕は残らない。神様との約束を破ったせいで。あの赤いアルバムからも、昔の僕が消えていく。
陽太:とても長い夢を見ていた気がして、でもどんな夢だったか思い出せない。ただ…
花:「ありがとう、陽太…」
陽太:澄んだ優しい声だけが、耳の中で反響していた。
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演じていただけたらとても嬉しゅうございます。
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コメント
7件
- 寝狐
- 寝狐
- コミュ障DJ(。•̀ᴗ-)✧🐳こんにちは(*ˊᵕˋ*)੭ ੈ 読ませてもらったけど本格的な作家さんみたいだよね∑(((((゚д゚;ノノ これは趣味の範囲でやってるの?それともプロを目指してるの?
- くあ拍手本当にありがとうございます😭🙇🏻 BGMがまたなんとも心落ち着かせてくれます… 台本も本当にすごく自分じゃこんなの書けないので凄いとしか言いようがないです…
- Lita♡(超低浮上中!コラボありがと!)今夜あたりお借りすると思います!
- 寝狐
- 葉月神様め...分かってて約束させた?!¤\( `⌂´ )/¤ と思いましたw 思い出さえ奪われてしまったけれど、ひょっとしたら美しい声はたとえ陽太くんが思い出せなくても意識の奥の奥の方に小さな欠片みたいに残り続けるんじゃないかなって思います。 神様との約束を伏線として隠してらっしゃったのが、この物語の魅力を更にアップさせているような気がしました。 神様の語り口が幼いと言うか若々しいと言うか。さりげないところも魅了的です。