【一人朗読】私と君 2
私【】
【一人朗読】私と君 2
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こちら、前話になります!!
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─台本─────
何故、私はいつも彼の背中を見つめているんだろう。
手をあげて積極的に授業に参加する彼は、時おり笑いをとりながら、場を盛り上げていく。
私はそれに笑いもせず、恥ずかしさで外を見ていた。
相変わらずの空模様に、私は一つ溜め息をつく。
その時だった。
「あっ、私ですか?」
先生に指名されていたらしい私は席を立つ。
「こころ 夏目漱石。」
そう声に出す。
「精神的に向上心のないものは馬鹿だ。」
こころの文章。
これを読み上げたとき、何故か私の心に痛みが走る。
まるで私だ。私に対して言っているような文章。
読み終わって席についたとき、そう思った。
前の方に座る彼、高校がたまたま一緒だった彼。
今、言わなきゃ───
放課後の桜の散る季節。
「あの!! 一緒に帰りませんか?」
私のその言葉に、彼は笑顔で頷いた。
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