【18禁】【2番】結ンデ開イテ羅刹ト骸

ハチ

下らぬ余興は手を叩き 座敷の囲炉裏に焼べ曝せ…… 下賤な蟒蛇墓前で逝く (卑しい酒飲みが死んだ後、) 集り出す親族争いそい 「生前彼ト約束シタゾ」 嘯くも死人に口は無し (親族たちは騙して遺産を根こそぎ持っていく) や　や　や　や　嫌　嫌　嫌 かって嬉しい花いちもんめ 次々と売られる可愛子ちゃん (仕方なく娘たちは女衒に売られていくが ※花いちもんめは元は貧乏な家の子供（または女の子）が口減らしの為に、人買いに一匁（もんめ）で買われ、値段をまけて悲しい売り手側と、安く買ってうれしい買い手側の様子が歌われているとされる) 最後に残るは下品な付子 誰にも知られずに泣いている (器量のない娘は生きる術もない) 腹を見せた鯉幟 孕んだのは髑髏 (鯉幟は男性の比喩、 腹を見せる＝服を脱ぐ、本性を現す 孕んだ子供は堕ろされるか間引かれる定め) やい　やい　悪戯しようか やい　やい　踊れや踊れ らい　らい　むすんでひらいて らい　らい　羅刹と骸 三つ二つ一つで 息を殺して 七つ八つ十で また結んで (息を殺して＝息子（息女）を殺して ※四と九がこの歌で使われていないのは四(死)と九(苦)を連想するためと思われる) 高殿さえも耐え兼ね 火傷を背負い (高殿（たたら）は製鋼所＝火処（ほど）女陰（ほと）) 猫は開けた襖を閉めて行く (猫＝女衒は一度入れたら外へは出さない)