【オリジナル台本】字喰いの妖

台本→毒 、青年→〇〇 、妖→〇〇

#声劇 #オリジナル台本 #和風 青年がとある妖と出会う話です。 ちょっと急がないと入らなそうです。。。 「 」＆モノローグ→青年 『 』→妖 .｡.:✽・ﾟ＋.｡.:✽・ﾟ＋.｡.:✽・ﾟ＋.｡.:✽・ﾟ＋.｡.:✽・ﾟ＋ 「...何か用か」 『ああ。アンタが美味そうなもんを持っとるからの』 「ただの手紙しか持ってないぞ」 『私は文字を喰うのだ』 白い妖は、その日からよく俺の書く文字を喰いに現れた。二日に一度、森の入り口でヤツが待ち伏せているのだ。 「お前...もう少し上品に喰えないのか」 『私はいつでも上品だ』 そう言って、いつも口の周りを真っ黒に染めていた。 『なんだ、随分と味が落ちたの』 「それは弟が書いたものだ」 『字の練習に励めと伝えておけ』 妖曰く、俺の字がお気に入りらしい。女の書く字なんかは食えたものじゃないと顔をしかめていた。 「今日は手紙を持っていないぞ」 『ならば書けばよかろう』 それからは二日に一度、ヤツに手紙を書いてやることにした。妖は文字を読んでから喰うようになった。 二日続けて妖が現れないことがあった。 「おい、手紙を持ってきたぞ。どこかに隠れているのか？」 その日、妖は来なかった。 それ以来一度も会っていない。 あの日、野犬の亡骸を見つけたのだが、今思うと、その口元は黒く汚れていたような気がする。 .｡.:✽・ﾟ＋.｡.:✽・ﾟ＋.｡.:✽・ﾟ＋.｡.:✽・ﾟ＋.｡.:✽・ﾟ＋ 読んでいただけると嬉しいです(๑′ฅฅ‵๑) 自分で読んでみました↓ http://nana-music.com/sounds/0248b668/