『アルコバレーノ』ヴェルデ プロローグ
ヴェルデ:○○○○/脚本:あおい
『アルコバレーノ』ヴェルデ プロローグ
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瞳に能力を宿す医者、ヴェルデ
#アルコバレーノ #声劇 #創作
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私は十分幸せだったと笑う僕の妻に、
まだまだ幸せにしてあげると、
希望にも似た言葉をかける。
僕は愛する妻の病気を治すため、
3年もの歳月を研究に費やし、
2日に一度数時間眠るような生活をした。
診察眼。
患者を見ただけですぐ、
どこを患っているかがわかる、
生まれながらの僕の能力。
その能力に導かれるように
医者になった僕。
ゴッドハンド、と世間で噂された。
何度も妻の手術を繰り返した。
何としても治したかった。
妻のため、そう思っていた。
何度悪性細胞を摘出しても、
また別のところに転移した。
それはまるで、僕を嘲笑う悪魔が、
彼女の中に取り憑いているようで。
すまない、またやり直しだ。
そう言って妻を抱きしめれば、
私はまだあたたかい?と問われる。
優しい優しい、僕の妻。
このぬくもりが消えないように、
神に祈る。
本当に僕の手が神の手なら、
神よ、僕に妻を救える力を……。
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コラボしてくださった方
浅葱様:http://nana-music.com/sounds/0209f542/
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