【 朗読台本 】はじまりの海 part2
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【 朗読台本 】はじまりの海 part2
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「私が生贄(いけにえ)となり、海神(うみがみ)の怒りを鎮(しず)めましょう。」
少女は真剣な眼差しでこう言った。
そしてその少女は、婚礼衣装を身にまとい、冷たく凍(こご)える海に身を投げた。海神に嫁ぎ、世界に再び太陽の光が降り注ぐことを願って。
その少女に心打たれた海神。降り続いていた雪は止み、少女の願い通り再び太陽が顔を出した。
しかし、彼女には地上に想い人がいた。海神はそれを知っていた。彼女がその想い人を忘れられず、隠れて泣いていることも。海神は、彼女を愛すれば愛するほど辛くなっていった。そこで彼女を地上に返す事にしたのだ。
しかし、海神は知っていた。少女の想い人は少女を追い、海に身を投げた事を。もしかしたら、彼女も同じように後を追ってしまうかもしれない。そう考えた海神は彼女から「人を愛する気持ち」を奪った。再び地上で生きていくために。
これが海神様の物語。真冬の海のように、冷たく悲しい恋のお話。
今回は朗読台本*はじまりの海のpart2です。海神様の悲しい恋の物語。
内容が変わらなければセリフのアレンジはご自由に。たくさんの方々のコラボ、お待ちしております。ご使用の際は拍手いただけたらと思います。
*2016.10.5 #8
#7«はじまりの海 part1»http://nana-music.com/sounds/01e37133/
#声劇
#朗読台本
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