【声劇台本】願い【コラボ用】
「 」×『 』
【声劇台本】願い【コラボ用】
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もし唯一差しのべられた救いの手が
悪魔の手であったのなら
あなたは
その手を取りますか?
ある日、それは起こった
一瞬の出来事
私は呆然と立ち尽くすしか
出来なかった
目の前の惨状を
受け入れたくなかった
さっきまで笑っていた貴方は
紅く広がり続ける水たまりの
中で倒れていた
何度呼びかけても応えない
徐々に冷たくなっていく
そんな時それはやってきた
“さぁ、オマエは何を望む?”
“…私は─”
ある日、それは起こった
一瞬の出来事
俺は呆然と立ち尽くすしか
出来なかった
綾人(アヤト)
男性、現在大学生
琴葉とは家が近所の幼馴染み
彼女の病室を訪ねるのが日課
彼女がいつか目を覚ます日を
待ち続けている
琴葉(コトハ)
女性
現在意識不明のまま入院中
高校生の時通り魔に襲われ
重傷を負うも一命を取り留めた
今なお眠り続けている
彼女は彼を死なせたく無いがために悪魔の手を取った
実際は彼が彼女を庇っていた
願った望みは
“彼を助けること”
告げられた内容は
“運命の交換による過去の改ざん”
条件は
“魂の譲渡”
藁をも縋る思いだった彼女は
その手を取ってしまった
そして、運命は入れ代わった
永久に来ない日を待ち続ける彼に
悪魔が囁いた
願った望みは
“彼女が目を覚ますこと”
告げられた内容は
“彼の生命力の譲渡による覚醒”
条件は
“魂の譲渡”
目の前に差し出された甘い蜜
彼はそれを受け入れた
それで彼女が目を覚ますなら
そして、彼女は目を覚ました
同時に彼は全てを知った
真実を
彼女の選択を
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
綾人→「」
琴葉→『』
『久しぶり』
「ああ」
『元気そうだね』
「ああ」
『無事でよかった』
「…ああ。
…待たせてごめん」
『ふふふ、待ったなんて
思ってないわ。
もう二度と会えないと
思ってたから』
「何だよそれ。
俺はおまえが目を覚ます日を
ずっと待ってたんだぜ?
…何も知らないまま」
『私はずっと知らないままで
いて欲しかったなぁ。
だってまた怒られるの
わかってたもの。
…それに、
笑っていて欲しかったから』
「当然だろ、
一人で決めやがって…。
…俺だって、おまえに
笑っていて欲しかったさ」
『…ごめんね、
勝手に決めちゃって』
「別に、
どうせ何言っても聞かないだろ。
…それに、俺も人のこと
言えないしさ」
『…もう…
私なんかに縛られずに
自由に生きてよかったのに』
「しょうがねぇだろ。
もう一度だけ、
…一度だけでいいから、
また話がしたかったんだよ」
『何よ、それ…』
「結果オーライだろ。
まったく…一人で行くなよ」
『……っ…馬鹿…』
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丁度良さそうに見えて、微妙な長さ
ゆっくり読み過ぎると間に合いません
アドリブ、アレンジご自由にどうぞ
質問がございましたら遠慮せず気軽に仰って下さい
理性で感情がどうにかなるのも
限度があるからね
それがどれほど愚かで、
間違った選択だったとしても
己が欲を優先させるのが人間
だから、人間は面白いよね
これで二人は幸せなのか
真相は本人だけが知る
#台本 #声劇
#青オリジナル #鑑賞 #BGM
コメント
6件
- LiLinaおかりしました✨
- 凛音お借りしました
- 遊月双☪︎.°コラボでお借りさせていただきました!
- あやみお借りしました
- のん=ひろのそ僭越ながら、お借りしましたヨヅちー様ぁ!( -人-)
- 詠お借りしました