最終話 路地裏の喫茶店 ありふれた日常
Guardian
最終話 路地裏の喫茶店 ありふれた日常
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がーでぃ庵 物語原案 作曲
「何かおかしいですか?」「久しぶりに会って、いきなり別れの曲なのかしら。忘れたの、美紀よ」「…うん?美紀ちゃんなの…、あれ〜ずいぶん変わったというか、その〜」「その〜、何?変わらないのね、薫君、嘘つけない性格。何年ぶりかしら」「君が引っ越したのが、20年前だから、まぁ、けっこうなるね」「まるで年寄りみたいな言い方」「そうだね…」さっきの静かな雰囲気が嘘のように笑った。「実は、私ね、結婚することになったの。それでね、もう一度、薫君に会いたくなって。そしたら、このお店まだあったから…」「そうなんだ、結婚…おめでとう」「ありがとう」「旦那さんになる人ってどんな人?」
「そうねぇ〜…薫君のような優しい人。大学の時に知り合って恋愛結婚かな、薫君は、彼女いないの?そう言えば、おじいちゃん…」
「もういないよ…それに、彼女も」「ごめんなさい、余計なこと聞いちゃって」
「いいよ、気にしなくて。さぁ、リコッタチーズ入りのカボチャクリームソースニョッキ、ルッコラとプロシュートのサラダ、自家製レモンドレッシング召し上がれ。デザートは、自家製ガトーショコラ、バニラアイス添え、美紀ちゃんの結婚祝い…今日は僕のおごり」
「優しいのね…」
「え…泣いてるの美紀ちゃん、どうして」
「薫君に会ったら、結婚するのやめたくなっちゃった」
「美紀ちゃん、だめだよ!そんなこと言っちゃ、彼氏やご両親だって」「…嘘よ」
彼女はそっと涙を拭い微笑んだ。「ごめんね、薫君に会ったらつい甘えたくなったの。私でもマリッジブルーになるのかな」
「だから、僕の所に来たんだろ。今度は、家族で来てよ。店潰さないで待ってるから」
「どうかしら、更地になってたりして」「変わらないねぇ〜意地の悪い所」また二人で笑っていた。懐かしくて、切ないような…ま、僕だってすぐ彼女見つけるさ。美紀ちゃんお幸せに。彼女が笑って食事してる姿がとても綺麗だった。
この物語は、フィクションであり私の妄想見たいな感じなので、実際には存在しない話です。拙い文章を最後まで読んで頂きありがとうございます^_^
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