
『木目蘭の館大量虐殺事件』 主催:小鳥遊ちぃ 何気なくニュース記事を流し見していた私の指が止まる。 それはとある館で起きた悲劇だった。 【小さな村にある大きな館。木目蘭(もくめらん)と呼ばれるその館は、その名の通り木造の館だったらしい。庭には蘭の花が咲き乱れていることからそう名付けられたのではないか。記事にはそんな憶測が書かれている。 記事によると事件が起きたのは今から1年前。何故今更ニュースに取り上げられているか不審に思うも、読み始めた目は止まらない。 その館は、その村一番のお金持ちと呼ばれた家が善意で建てたものらしい。 館内では掃除や料理を担当してくれるメイドや執事が常にいて、家賃は破格。その代わり学生のみに部屋を貸し出すという、ルームシェアが負担でない学生からしたら天国のような空間だった。 そんな館が建てられてから1年、1人の生徒が行方不明になってからその館に不穏な噂が流れ始めた。 『行方不明になったはずの少女の部屋からうめき声が聞こえる。』 隣の部屋に住む少年から流れ始めたその噂は、あっという間に館中に広まった。 気味悪がって夜に出歩かなくなる人が出るのと同時に、面白がって夜中部屋へ向かってしまう人も出た。 そうして悲劇は始まってしまった。 1人、また1人と人が消えていく。 消えた人は、面白がって部屋に行った人達。そう気付くのも時間の問題だった。 警察への通報もあり昼間にその部屋の捜索が行われるも、部屋は至って普通で何もない。 まるで人じゃない何かが起こしてる事件みたいだ。そう気味悪がって館を出ていく人が出る中、とうとう問題の夜に部屋の捜索をすることが決まった。 そして捜索が行われたその日、館にいた全ての人間が帰らぬ人となった。】 全員、亡くなってしまったんだ…そんな私の心の声に、確かに聞こえた言葉。 「まだ、いるよ。」 はっとして顔を上げるも、1人きりの自分の部屋に他の人がいるわけない。 何だったんだろうと画面に目を戻すも、見ていたはずのページではなくなっていた。 さっきの続きは、と検索をかけても、木目蘭の館の記事はどこにもなかった。 不思議なことに、恐怖心より好奇心が優っている。どうしても事件の真相が知りたい。 そんな気持ちに駆られた私は、記事に書いてあった小さな村、『陽海(ひうみ)村』に向かうことにした。 あの声に呼ばれていたとも知らずに。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 初めまして。 【木目蘭の館】こちらは声劇のみの企画となってます。 事件の真相を皆さんで見ていきませんか? 現在キャスト募集を行っています。 審査は1次審査、2次審査の2回に分けて行います。 1次審査では過去の声劇の提出、2次審査ではこちらからお渡しするサンプルセリフの録音をして頂きそちらを提出して頂きます。 nanaでのみの活動となります。 詳しくはこちらの1次審査コミュニティにて→ https://nana-music.com/communities/1219199