
チェチェ・チェック・ワンツー!
和田たけあき(くらげP)
かれこれ◯年間あたしは狂っているえぇえぇあれは16回目の春でした。高校に入学して間もない頃、まだ文理選択もしておらず望んでないのに理系の科目が授業に組み込まれていて「高校って面倒な場所だな」と思いながら物理基礎の教科書を適当に机に放ってましたね。まだ入学して数日なので席は名前順になっていましたが、運が良い事に一番後ろの席でした。チャイムと同時に白衣の先生が教室に入ってきたので、「キャラ付けエグいな」と思いながら委員長だった私は号令を掛けようと先生の顔を見たのですが、そこには私を今日この日明日明後日一年後死ぬまで永遠に苦しめる人間が立っていました。「今日から物理基礎を教えます、理系を選べば3年間一緒に学ぶ事になります」と先生が言いました。男性にしては高い声で、というか割と特徴的な変な声です。色んな人が声を揶揄っていましたが、先生が何処に居てもすぐに分かるので素敵な声だと思います。私は迷う事なく理系に進むことを入学まもないこの日に強く決めました。物理はまるで興味がありませんでしたが、分かる・分からないを差し置いてただ先生と一緒に過ごしたいがために、質問を装い毎日教科書を持って校内を彷徨き職員室を尋ねました。その度に懇切丁寧に教えてくれましたが、何故か私はその1年間彼から習った物理基礎は全てのテストで欠点を取り(至って真剣に解いている)、先生に褒められる機会など無く毎日困らせ続けて、2年生に進学する頃には有無を言わさず勝手に文系のクラスに振り分けられます。丁度4月、私の誕生日と共にクラス替えがあり、文系に入ることで私は先生との関わりが無くなりました。じゃあ学校行かなくていいやと思い、どのみち2年生の間は持病で入院する期間の方が割と長い予定だったので、それを言い訳に元気な日もサボることが増えました。5月頭、久し振りに登校すると友達が「遅ればせながら」と、何人かがおめでとうメッセージを書いてくれている寄せ書きボードをくれたのですが、その中に先生のメッセージも入っていました。「もう授業では会わないけど、何かあればいつでも尋ねてきて下さい。1日生きることが1歩進むことであることを祈っています」という、彼がいつも口にする言葉が書かれたその紙だけを今も大切にとっています。高校生活は先生と音楽のことしか考えていなかったので他のメッセージは記憶にも残っていませんし捨てていますが、先生の言葉だけは忘れず些細なメモも全て取っておいていますね。ボイスも録っておくべきだったんでしょうか‼️当時はそこまで狂えませんでした‼️かくして文系に行った私は先生のメッセージ通り2度と授業では会えず寂しい日々を送っていましたが、廊下などで会うたびに構ってくれるので一目でも多く見るんだという意思からサボる事は減りました。無遅刻無欠席無早退が板についてきたとある昼休み、エントランスで先生を見かけたので駆け寄ろうとしたところ、何やら私以外にも駆け寄る女子生徒が多く(いつも女子生徒ばかりに囲まれている先生だったのでとてもモヤモヤしていたのを今でも鮮明に覚えている)どうしてだろうと背伸びをした時に私は先生の左手薬指に銀色の光を見つけてしまい、そのまま声をかける事なくフラフラ教室に戻り、5限目の古典の授業では全く話が頭に入らずめちゃくちゃ怖い先生に立たされ、次の日は謎の熱に見舞われて欠席をしました。後にも先にも持病以外の理由で休んだのはこの日だけでした。ところで話は逸れますが、私は今この母校で働いており先生もまだ居ます。白衣を着ていて私はその白衣にめっぽう弱くもうあれから何回も春が通り過ぎましたが先生以外どうでも良---〈〈〈続きは月額¥500円で読めます!!!嘘です
