【後編】安らかに、楽に。 第7話
葛西∶◯◯様 ✕ タジマ∶◯◯様 ✕ 歌∶soyo ✕ キヨミ∶koko
シリーズ台本『安らかに、楽に。』第7話 後編です。 ↓過去のエピソードはこちら https://nana-music.com/playlists/4256203 世界観を壊さない程度にアレンジ・アドリブ何でもOKです。 コラボの際は歌い手様と友情出演様に拍手・コメお願いします。私には無しでも大丈夫😎 ☆配役☆ 葛西∶女性 主人公 (演者様の性別は不問) タジマ∶男性 準主人公 (演者様の性別は不問) ☆本文☆ ■タイムスタンプ は新nanaのカウントアップです。 ほぼ全台詞にゆとりを持たせてあるので“無言の間”に使ってください。 演出:SE 夜 演出:SE ドタガタ ガッシャーン 演出:SE 襖を開ける 父親:「タエコ!!!タエコ!!!!」 娘:「・・・・・・・・。」 父親:「何を寝とるか!!早くメシ作らんか!!」 娘:「お父さん・・晩ご飯はもう食べたでしょ・・。」 父親:「食べとらんわ!!さっさと作れ!」 娘:「今日はお父さんの好きなビーフシチューを一緒に食べたでしょ・・? 近所迷惑になるから・・ 大きい声出さないで・・。」 父親:「タエコが寝とるから大きい声で起こしてやっとるんだがや!!」 娘:「お父さん・・・私はキヨミだよ・・?」 父親:「はぁ?なに?」 娘:「お母さんは5年前に死んだでしょ・・?」 父親:「・・・・なに・・・なに言っとる・・。」 娘:「ほら・・布団行こ・・。朝になったら・・トーストとハムエッグ作るからさ・・。」 演出:ちょい間 演出:SE ドアカラカラ 演出:SE 加湿器 演出:SE パソコン操作系 父親:「え~・・こんにちは。ゴトウケンタロウです。 え~・・機械が得意ではないので、ちゃんと撮れているか不安ですが・・今から喋ります。 本日、誕生日を迎え、無事に還暦を迎える事になりました。 今夜、娘が仕事から帰ってきたら、僕が好きなビーフシチューを作ってくれるそうです。とても楽しみです。 え~・・還暦を迎えるにあたって・・ このビデオを残したいと思い立ちました。 え~・・というのも・・ 最近、ニュースで“安楽死法案を制定する”という事について、国会で議論が始まったというニュースを見たからです。 安楽死について、色々な意見があると思います。 僕も、“もし自分だったら”と置き換えて考えてみました。 え~・・“自分だったら”と考えた時、1つ・・“こうなったら安楽死をしたい”と思った状況があります。 え~・・それは・・・僕が・・ “認知症を発症したら”です。 え~・・安楽死を認める条件に認知症が入るのか、 今の時点ではまだ分かっていませんが、 もし入るなら、僕は安楽死をしたいです。 理由は・・1つ。 家族に迷惑をかけたくないからです。 僕自身・・父親が晩年に認知症を発症して、 母がかなり苦労していた姿を見ました。 あの時代はまだ“認知症”という言葉が無く、 “ボケ老人”という扱いでしたが、 僕も、深夜に徘徊する父を探したりした事もありました。 なによりも・・本当に・・ 人が変わってしまった父を見るのがとても辛かったです。 母や僕自身が味わった苦労を・・ 娘に味あわせたくありません。 娘の大切な時間を僕の介護に充てたくありません。 え~・・このビデオと同じ内容を書いた生前遺言書を、 信頼する弁護士の方に渡します。 え~・・安楽死法案が本当に制定されるのか、 今後の見通しが分かりませんが、 僕がもし将来、認知症を発症したら、 僕は・・迷わず安楽死を受けたいです。 よろしくお願いします。」 演出:SE クリック ■4:48〜 タジマ:「こちらが、今回の安楽死希望患者・・ 後藤(ゴトウ)ケンタロウさんです。」 葛西:「・・・・・・・(完全無言)」 ■4:55〜 タジマ:「厚労省への依頼は、ビデオの中でも言及(げんきゅう)があった弁護士の方から来ました。」 ■5:02〜 葛西:「じゃあ・・“今”のゴトウさんは・・?」 ■5:05〜 タジマ:「はい。認知症を発症し、 現在は中度(ちゅうど)・・ 記憶障害が深刻化し・・食事をしたのにその事を忘れてしまう等・・自立した生活が困難な状態になっています。」 葛西:「・・・・・・・・・(完全無言)」 ■5:20〜 タジマ:「しかし・・今現在の状況は・・ かなり複雑になっています。」 葛西:「・・・・・・・(完全無言)」 ■5:28〜 タジマ:「先日、弁護士さん立ち会いの元・・ ゴトウさんと面会してきました。 その際に、面会の本当の目的やこのビデオのことは伏せ、 世論(よろん)調査という名目(めいもく)で“安楽死についてどう思っているか?”聞いてみた所・・」 葛西:「・・・・・・・・(完全無言)」 ■5:46〜 タジマ:「『親から貰った命を自分から捨てるなんて言語道断(ごんごどうだん)だ』と・・ 激しい怒りと共に返答がありました。」 ■5:57〜 葛西:「つまり・・“今現在”のゴトウさんは・・ 安楽死を望んでいない・・。」 ■6:03〜 タジマ:「はい・・。」 葛西:「・・・・・・・・(完全無言)」 ■6:06〜 タジマ:「ビデオの中のゴトウさん・・。 認知症を患(わずら)う今のゴトウさん・・。 どちらの“声”を聴くべきなのか・・。」 葛西:「・・・・・・・(完全無言)」 ■6:16〜 タジマ:「それからもう1つ・・。 ゴトウさんの娘さん・・ キヨミさんとも別日に面談をして、 キヨミさんにはこのビデオを見せて・・ その上でどうお考えかを確認しました。」 葛西:「・・・・・・・(完全無言)」 ■6:31〜 タジマ:「キヨミさんからは・・ “今すぐに答えは出せない” “親を安楽死させるという決断は、今はできない” という返事でした・・。」 ■6:44〜 葛西:「タジマさんは・・ 今回の依頼についてどう思ってるの?」 タジマ:「・・・・・・・(完全無言)」 葛西:「・・・・・・・・・(完全無言)」 ■6:53〜 タジマ:「・・・私は・・・。」 葛西:「・・・・・・・・・(完全無言)」 ★作者より:タジマさん!ここからは①か②の台詞、 どちらかを言ってください! どちらを選ぶかは演者様に一任します。 (デンクレはどちらの意見も支持します🤓) __________________________________________ ■6:56〜 ① タジマ:「“今現在”のゴトウさんの声を、 受け止めたいと思っています。」 __________________________________________ ■6:56〜 ② タジマ:「“ビデオの中”のゴトウさんの声を、 受け止めたいと思っています。」 _________________________________________ 葛西:「・・・・・・・・・(完全無言)」 __________________________________________ ■7:02〜 ① タジマ:「たとえ認知症を患っていたとしても・・ 今現在・・リアルタイムの声を聞くのが私の役目だと自負(じふ)しています。 本人に意思がないのに無理矢理 安楽死させるのは・・ 殺人と同じですから。 幸い、娘さんもまだそこまで追い詰められている状況ではなさそうだったので、もうしばらく様子を見たいです。」 __________________________________________ ■7:02〜 ② タジマ:「ゴトウさんはこうなる事を恐れていたから、あのビデオを我々に残してくれたんだと思っています。 たとえ今の本人にその意思がなくても・・ゴトウさんの本心は・・あのビデオの中にあると信じています。 それに、娘さんがこのまま介護に疲弊し、 精神的にも追い詰められ・・ 取り返しのつかない事をしてしまう可能性だってあり得ますから。」 __________________________________________ ■7:30〜 葛西:「・・・・そう。」 ■7:32〜 タジマ:「いずれにしても、娘さんも含めて・・ もう少し時間を掛けて、このご家族と協議を重ね、 慎重に精査していきます。」 ■7:43〜 葛西:「分かった。 ・・でも1つだけ約束して。」 ■7:47〜 タジマ:「なんでしょうか?」 ■7:50〜 葛西:「認知症を患っている人の事を・・ 絶対に軽視しないように。」 タジマ:「・・・・・・・・(完全無言)」 ■7:57〜 葛西:「“コイツには何を言っても無駄だ” “どうせすぐ忘れるから意味ない” “はいはい分かった分かった” ・・・“認知症患者だから”と言って、その尊厳を無視する人を私はこれまでに何人も見てきた。」 タジマ:「・・・・・・・・・(完全無言)」 ■8:15〜 葛西:「難しい問題なのは痛いほどよく分かる。 だからこそ・・“命”だけでなく・・“その人自身”の尊厳も・・尊重する事を忘れないで。」 ■8:27〜 タジマ:「はい・・肝(きも)に銘(めい)じます。」 ☆終劇 (続く)☆ 主題歌『月光花』Janne Da Arc 歌∶soyoさん 伴奏∶https://youtu.be/xpPidjGFieE?si=2fgFFW0FUSKEGp4G #デンクレ劇場 #声劇 #台本
