nana

「剣に蜘蛛~ツルギニクモ~」
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たまには朗読台本にも挑戦してみたくなりまして。 拙いですが、読んで頂けたら嬉しいです✨ ---------------------------------------------- 最後の役目を果たしてから、はや三十と五年。  あの刀に、細蟹(ささがに)が巣をこしらえている。 柄から鍔へ、光も弾かぬほどの細い糸が  まるで何かの境に線を引くかのように――そこにあった。 あの頃の私は速さを追い求めた。 それこそが全てだった… 刃を抜くことに意味などなく、 抜かぬ理由など考えもしなかった… ……だが、歳月は、なにもかもを鈍らせる。 やつは、ずっと見ていたのだろう。 私が、もう刀を手にしないと確信した。 だから糸を張った。 こいつは動けぬ…そう決めたのは――あの小さな蜘蛛だった。 私は、己に問うていたのだ。 まだ立てるか? まだ握れるか? まだ――戦えるか?…と。 誰にも聞こえぬ問いは、 いつしか口に出すことさえはばかられた。 だがやつは答えた。 刀身に…糸を張るというかたちで… まるでその刃を永遠に封じるかのように… “お前はもう斬れはしない”。 “もはや誰もお前など怖れてはいない”…と。 それは沈黙などではなく…唯一の応答だったのだ。 剣に蜘蛛。  誰にも聞かせられぬ問いに、 小さき者が紡ぎ…示した―― この静寂に包まれた朝が …… すべてを…物言わぬまま教えた… 糸には触れぬ。 それが、唯一の礼儀に思えた…  #朗読 #フリーコラボ #駄馬の台本 #オリジナル #オリジナルソング #シンセ演奏 #シンセ伴奏 #1号伴奏 #1号BGM

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